黒又川第二ダム 見学 その5

天端は極太鉄パイプのゲートで締め切られています。

堤体の横を山肌と同じ角度で急勾配で設けられている隧道型の管理通路から
各キャットウォークの高さで出口が設けられているようです。
キャットウォークは上段中段下段の三本に加えて最下段にバルブ室へのルートがありました。
バルブは緊急時で水位を低下しなくてはならないときに使用するものです。
ズームしてみたところ三菱マークが見えました。

ゲートを開けて頂いている間にまた下流から愛でます。
うっすうすの堤体。
昨年のwDNダム工学会中部近畿ブロックで開催したwDN in Naraはアーチダム特集でした。
その時にJ-Powerの方から“国内アーチダムの厚さ/ダム高の比較”を示していただいたのですが
うっすうすと有名な、中国電力様の佐々並川ダムは堤高67.4mで堤敷8.8m、厚さ/高さは0.13でした。
しかし、J-Power様の坂本ダムは堤高103.0mで堤敷12.2m、厚さ/高さは0.118で更に薄かったのです。
会場ではこのデータが示された時に大いに盛り上がりました。
黒又川ダムも薄いんですよと小出電力所の方が示された数字は
なんと!!
堤高82.5mで堤敷10.6m、厚さ/高さは0.128
こっちもとんでもなく薄かった♪

貯水池はちょっと悲しい不幸せ水位でした。
でもゲートレスでクレストだけですから
降ったら全量がっちり貯めてくれるための空き容量。
先ほど、小出電力所で奥只見ダムと田子倉ダムの活躍をお聞きしましたが
同じ平成23年新潟・福島豪雨では黒又川第一ダム、第二ダムも頑張っています。
奥只見&田子倉は阿賀野川水系ですが、こちらは信濃川水系になります。
信濃川水系魚野川支流破間川支川黒又川。
黒又川第二ダムはゲートレスですので発電放流はできますが
基本的にひたすら貯留あるのみです。
そして黒又川第一ダムはゲートがあるので発電放流だけではなく
ゲート放流でコントロールをすることができます。
ダムに来るまでの道中でも破間川の破堤した場所などを車窓から教えて頂きました。
只見川だけでなく破間川でも大きな被害が出ていたのです。
なので黒又川第一ダムは7月30日の02:00まで発電放流だけで貯水に努め
一時間の遅らせ操作を実施して最大流入440m3/sに対して140m3/sをカットして
300m3/sの放流に留めました。
この時、凄かったのが、ここ、黒又川第二ダムです。
越流高までとにかく貯める。
貯める貯める。
最大流入891.7m3/sに対して発電放流60m3/sのみで対応し
830.9m3/sもカットしているのです。
ゲートレスダムの真骨頂!!

高欄で一定間隔で鉄蓋に繋がれた鎖がありました。

そーっと引っこ抜くと孔が開いています。
これが何かというと、冬季に積雪ポールを立てる孔なのだそうです。
なるほどなー。

じりじり右岸側に移動してきました。
坂本ダムと同じドームアーチです。
豪雪地帯ならではなのかカビと苔の生え方が他で見ない形です。

右岸の取水設備です。

水位標がありました。
EL408.00mという事で標高はとても高いわけではないのです。
でも夏でも万年雪の豪雪地帯。

階段横にあるのは利用水深でしょうか。
41.0mまでは目盛り読み取れました。

天端右岸に小さなかまぼこ屋根の資材倉庫が設置されています。
中に入っているのは先ほど天端高欄で差し込む孔を確認した積雪ポールです。