SHI-O-N 7

周囲には鳥の泣き声しかありません。
目の前を鮮やかな羽根を見せびらかすようにカケスが
横切っていきました。


電信柱も整備された道沿いで生きています。
石垣の上の綺麗な塀から春になって勢いを増した木々が
元気に花を咲かせていました。


玄関は施錠されています。
表札もそのままです。少し背伸びして庭を覗きました。
散らかった様子は何もありません。

捨てられる準備をして捨てられた住居でしょうか。
それとも都会で住む親族が、年老いた両親を看るために
ここを離れる事を勧めてこの家は主を失ったのかもしれません。


でも中には、捨てられてから長い様子の家屋もあります。
この杉の葉にすっかり埋もれてしまった家屋はもうすぐ朽ちて
崩れてしまう事でしょう。


ここは鉱山景気とは無関係です。
この土地に元々住んでいた方の中には鉱山が隆盛を
極めた時に働きにきていた人達と違って、ここに生活の
全てがありました。

高齢化による過疎の集落です。