大久野島 見学 その2

島内周遊散策路は自動車通行禁止です。
この島には大三島からの忠海までを結ぶフェリーも
発着する事は在りますが一般観光客は車両で上陸できません。


発電所は往路の舟からも見えていました。
放置するとあっという間に巨木になってしまう夾竹桃の生垣に
身を潜めて建っていました。

「夾竹桃のあの派手なピンクの花が咲いている頃に見たら
さぞ綺麗だろうなぁ....。」
「先輩〜。ここ入っていいんですか?」
「見てのとおり、ロープで仕切ってある。入っちゃいかんらしい。」
「じゃダメですね。」
「いやいや跨げばよい。年寄りの足でも入れそうじゃ。」
「入れるかという能力的な事でなくてですねー。」
「君は見張りをしていたまへ。」
「えっ。」
「ちょっくら行ってくる。」
「....所かまわずすぐこけるくせに。知りませんからねーーっ!」
「やかましーわーっ!」


後輩に鞄を持たせて置き去りにし、施設に近づきます。


散策路から発電所の間に小さい建物がひとつあります。
中が真っ黒なのが外からもわかります。


機械の類も全く残っていません。
コンクリートの壁と屋根だけです。
足元のコンクリートはぼろぼろのでこぼこです。


内壁は全て真っ黒になっていました。
これが進駐軍にバーナーで焼き払われた跡でしょう。