明延東部鉱区の冬  その3


周囲の山にはガスが出はじめています。
荒れた山肌に植えられた杉はまだ小さく
腐葉土を作っては居ないようです。


窓から隣にある水路と沈殿池にしてはちいさな貯水池を
覗くとこんもりとふわふわに積もった雪が、やはり硬く
そのままの形で凍っていました。


建物のすぐ横に在る坑道です。
口を開けているように見えますがすぐ奥で閉ざされています。


降り込んだ雪が作る儚い白の翳りです。


こんな日は出勤してきた人も降車地点から辿り着くのに
苦労した事と思います。