R57沿いうろうろ その2


翌朝、ホテルからてくてく熊本駅まで白川沿いを歩きます。

熊本駅から肥後大津駅までJRで移動して
九州電力様の軸丸発電所工事現場を見学してから
連れて行っていただいたのが沈堕ダム♪


ひさしぶりの沈堕ダムです。
大好きなのです。


沈堕発電所跡を超えてその先に見えている大瀑布。
これが九州電力様に再現してもらった沈堕の滝です。


沈堕の滝と初代の沈堕発電所の説明板です。


明治時代に地元の近代化のために大いに頑張った旧・沈堕発電所。
現在も沈堕発電所はありますがずっと下流ですのでこの発電所遺構とは無関係。


修景工事についての記載がありますが、そこにはこの素晴らしい景勝地を
九州電力様が作ってくれたことについてまったく触れられていません。
昔堅気の土木エンジニアの皆様にありがちなはなしですが控え目過ぎると思います。

沈堕発電所取水堰堤は豪雨災害のたびに崩れて上流に移動してくる滝によって
堰堤が危険な状態になることを回避するために大規模な補強工事が行われたのです。
平成10年頃のことです。
7つも案を出して、どれが一番よいか、検討に検討を重ねて現在の姿になったのです。

興味のある方は国会図書館デジタルコレクションで
土木施工.39(11)(507) コマ24、25、26
「ダム補強工事による歴史的景観の回復」をごらんください。
貴重な工事中の写真も載っています♪


昔から崩れては姿を変え、上流に上流に移動してきた滝は
この工事の前にはこのような姿ではありませんでしたし
室町時代の絵師・雪舟が描いた沈堕瀑図は
この場所よりずっとずっと下流に滝があった頃の描写です。


でも九州電力様は堰堤の補強工事を行うなら
この場所に地域の方が自慢してくれる素晴らしい水景を作ることが
地域の方への恩返しになるんじゃないかと
沈堕瀑図を基にこの場所に再現してくれたのです。


旧発電所跡地は人気のあるゲームのキャラクターが訪れたという事で
ゲーマーの方がたくさん訪れるようになったようでここから発電所遺構に
進んで行ってしまう方が多いのだとか。


ここまで来てこの先にある絶景を見ないのは勿体なすぎる!

ということでジオパーク+豊後大野市+九電の地元の皆様で推し看板設置!


木がうっそうとしていたら虫が苦手にな人とかなかなか生きにくいだろうと
散策路も日当たり良く灌木は伐採して整備されています。
ここまで来たら進まなきゃ絶対に損です。


てくてく歩いて絶景ポイントに到着しました。


素晴らしいっ。

旧・沈堕発電所稼働時には滝の崩壊が進行しないようにと
落水を止めていたわけです。

この美しい景観は平成10年になってこの世に復活した
室町時代に絵に残されたずっと下流の滝の姿の再来なのです。