治水神社 その3


これは輪中の中に作られた水田、“堀田”です。
土を掘って盛り上げてほったところは水路にして
船で行き来ができるようにしてあります。

輪中は河川の増水から住まいと水田を守りますが
水がたまると退きにくいという問題を抱えていました。
このなかなか退かない水を“悪水”と呼んだそうです。


長い時を経て川であったり中州であったりしたこと
そもそも川が上流から土砂を運んでこなければ
この地は陸ですらなかった場所。
地層はたくさんのことを語ります。
そして洪水常襲地帯が出てきてしまいました。


母屋の横に石垣で二階の高さに床のある離れが立てられています。
これが水屋です。


洪水の時に母屋が水に浸かってなかなか水が退かなくても
こちらの水屋で暮らせるように保存食などが蓄えられていたそうです。

「わからん」
「なにが」
「最初からこっち母屋にしたらええやん」
「狭いやんか」
「いや、全部石垣で高くしておいたらええんやろ」
「普段の生活に不便やろうが」
「できんことないと思うけどな」
「そもそもこんな立派な水屋持っているのってお金持ちだけやで」
「仏壇上げ下げするよりずっと二階に置いといたらええのに」

確かに家族の言う事も一理あると思いますが
こういう構造の建物が作られたのにはちゃんと理由があるはず。


水や見学を終えて展望タワーに来ました。
家族、喜ぶ。


わーい。高ーい。
輪中どこかなー。
これは西向き。
揖斐川。


高い高ーい。
輪中どこかなー。
これは北向き。
長良川。