2012年 カメラ買い足し作戦

2012/7/4 更新

2012年6月
国際大ダム会議(ICOLD2012 Kyoto)で
技術展示会に潜り込んでいた時のことです。

日本のダムファンを世界のダム技術者の皆様にPRするべく頑張っていました。


その時に、フランスの偉い技術者の方がブースにお越しになり
若い世代にダムの仕事を伝えるために作ったという資料を見せて頂きました。

通訳をして下さった方のお陰で話が弾んで
お持ちになっっていた資料をダム協会に下さったのです。

自分は英語をさっぱり読めませんがじっくり時間をかけて翻訳すれば読めるはず・・
と、思い、その資料をカメラで撮ろうとしましたがよりによってその時に持っていたのは
コンデジだけでした。
頑張って撮ったけどどうしても画像の隅っこの文字は判別不能になる・・・。

横にいらしたダムマイスター仲間のKIYOTAKA様に
「撮って撮って撮ってください」
と、問答無用でお願いしました。

すると・・・


15%ダウンサイズ


100%サイズ

お手元のコンデジでさくさくと撮影されたのですが
恐ろしいほど鮮明にページの端の文字までぼけずに楽々判別できるレベルで撮れているのです。

吃驚するほどの解像度!

しかもデータはそんなに重くない。
何なんだこのコンデジ!!
凄い性能だ。

これコピー機の代わりに使える
現場でここまで撮れたらスキャナいらない
仕事でめちゃくちゃ活用出来そう!

感動してサブ機で欲しいと狙った機体
それが Sony Cyber−shot DSC−HX10V です。

お店に行くと高性能なのに凄くお安くなっていて吃驚しました。

こんな高性能の物をこの価格で入手できるとか
日本ってどれだけ幸せな国なんだろうと思いつつ
SDカードと一緒に購入。


新しいカメラが手元に来たらとにかく色々写したい。
しかし自分がやったことは新聞の記事の撮影スクラップでした。

新聞記事の文字が鮮明に撮れて非常に嬉しい。
仕事でも使おう♪

と、職場にもって行き
ダムカード収集を趣味にしている上司に見せました。

上司は何の気なしに椅子に座ったままズームして
約5m離れた部屋の反対側の壁に貼ってあった
新聞の文字の1/2くらいの文字がびっしりの表を撮影したところ

「撮れてますっ!!」
「えっ!! うわっ楽々読めるっ!!」
「この距離でズームして文字が読めるまで撮れるなんてっ」
「新聞しか撮ってなかったから気付きませんで・・」
「凄いカメラですね」
「すいません。凄い事に気付きませんでした」

マクロ撮影しかしていなかったので底力を全く知らなかったという。
上司のお陰で凄さを実感しました。

もしかして・・
凄いよい買い物したんじゃないのか私。


しばらくしたある日。

上司が二連休だと喜んでいました。

「どこ行きますの?」
「三保に行こうと思ってます」
「みほたん♪」
「あと、井川にも」
「えっ!!道路情報に十分注意しないと大雨の後とかすぐ道路崩れてますが
そうなったら長島しかダムカードもらえなくて相当なタイムロスが・・」

「気をつけます」

と、会話をしていてはたと気づいたのが
6月26日に延期になった今年の奈良俣ダムの試験放流。

「どこまで行けるか時間勝負ですがー
26日の10時からー
奈良俣ダムで放流が予定されているんですけどー

と、上司が食いつくかもしれないネタを出す。

「もしー 行くんでしたらー このカメラ、お供させてやってくれませんかー」

という事で自分のがあるから別にいいと渋る上司に無理に
そにこ(←名前つけた Cyber-shot DSC-HX10V)を押し付けました。

しめしめ
奈良俣放流行きたかったけど行けないから
カメラだけ連れて行って貰えたら素敵ダム写真が手に入る
楽しみだなぁ

と、部下の本分をわきまえない仕打ちで上司に負荷をかけていってらっしゃい♪

◆ ◆

上司が奈良俣の放流に無事にたどり着けているだろうか
しかし二連休しかないのに関東遠征はきつすぎないか
どこかで生の屍と化しているのではないだろうかと
心配しながら放流当日、自分が行っていたのは
岐阜県の養老天命反転地でした。

そして見事に大転倒して軽い脳震盪。
罰があたったか・・。

◆ ◆

翌日、職場でカメラを受け取りました。

「このカメラ、凄いですよ」
「そうでした?」
「これがあったら一眼いらないんじゃないですか」
「またまた〜。いくらなんでもコンデジですから〜。堤体収まらないでしょ」
「いえ、普通に入ってますよ」
「・・・!! うそっ!」

文献資料、新聞撮影には文句なしの実力を発揮した、そにこのダムデビュー写真をおそるおそる見てみました。


上司、まず長良川河口堰に向かったようです。


次に、道路情報に気をつけてと申し上げましたのに
どうしても会いたかったようで長島ダム。

撮影データを見ましたら
これ、特に何もいじらずに素撮りのようです。
十分収まってて広角歪みも感じません。


そして井川ダムにも無事到着していました。
クレスト放流中の井川ダム、私もまだ見たことないのに・・・
上司、実は強運の持ち主なのかも。


そして三保ダムです。
みほたんをこの位置からこれだけ撮れたら何も言う事無し。


滝沢ダムに到着した時は豪快に利水放流バルブから放流中だったようです。
羨ましい。
工事中に行ったきり行けていない滝沢。
初めて会いに行ったら放流とか、やっぱり上司強運だ。

写真の全部は出しませんがデータを追いかけていくと
上司の動きに全く無駄がない。
確実に着々とダムカードをゲットしていったようです。。


相俣ダムにも行っていたんですね。


ちゃんとほのぼの写真も撮ってくれています。
レンタルなのが味噌。


そしてあまりにも遠いので行けるかどうか心配していた奈良俣ダムに
ちゃんと放流前に到着していました。


絶好のダム日和だったんですね〜。
羨ましい羨ましい。


私が今回上司が撮ってきてくれた写真で一番素敵だと思ったのがこの一枚。
堤体に雲の影が落ちていて凄く綺麗な一枚。

つーか・・
奈良俣をこのくらい撮れるんだったら
たしかにこのカメラあれば他にいらないじゃんっ!!

って思うのもわかる。

すごいよそにこ!!


上司、ここであまりの美しさに感動したそうです。
この48時間のうちで唯一ゆっくりすることができた奈良俣ダム。
そこで疲労もたまっている時にこの美麗放流。

物凄く和んだかと思われます。
写真からほんわかした気持ちが伝わってきます。
写真がトンがっていないです。


でもちゃんと上からも撮っていたりして。
上司、自分を追い込むことに仕事で慣れているからか・・。
単に美しさであっちもこっちも撮りたかっただけなのか。


そしてさらにそのまま矢木沢ダムに向かったようです。

奈良俣ダムも美しかったけど今回のダムめぐりで
一番、心が癒されたのが矢木沢ダムだったとの事。


全部収めるのが至難の技の矢木沢なのに
ここまで収まっていて歪んでいなかったら大したものです。


矢木沢の後には薗原ダム。
上司、大丈夫か・・。
一応帰り道っちゃ帰り道だが・・。


そしてまだ行くかという行程。
下久保ダムにも行ったらしいです。


更に浦山ダムも!!


最後に二瀬ダムで〆たようです。

ちゃんと他のダムを回ってカード集めてから二瀬に行って
手作りダムカードもゲットしてきました。
その執念には驚くほかありません。

しかしダムカード収集が主目的ですので
一基ずつの滞在時間はどうしても短くなります。

「一基ずつをゆっくり見たいのに時間がないんですよ・・」
「いや、48時間+でこの行程を走り切ったことの方が私には信じられない無謀な事にしか見えませんが」
「ダムめぐりはゆっくり回りたいですよね」
「ダムカード収集を諦めてじっくり回りますか」
「それもさみしいですよね」
「時間が腐るほどあれば両立できるんですけどね〜」

という上司は今回の関東遠征で
マニアパレル様のダムカードホルダーいっぱいになるくらいダムカードを集めてきました。
10年分のマージンがあっという間になくなっていくのに冷や汗をかきつつ
身近にダム仲間ができて大変嬉しいです。

◆ ◆

自分のカメラのダムデビューをあっさり人に譲って
貴重なダム写真を入手した私はこずるいです。
悪党です。

でも今度は自分でダムにそにこをD50と一緒に連れて行って楽しくダム写真を撮ってきます。
KIYOTAKA様にホントによい子を紹介して頂きました。

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