矢木沢ダム見学 その11

三種混合のダムですからそれぞれのダムの詳細が気になるところです。


堤体右岸のロックフィル部分です。

わきダム

形式 中央遮水型
フィル式アースダム
高さ 55.00m
堤頂標高 EL 859.00m
堤頂長 136.0m
堤頂幅 10.00m
堤敷幅 207.00m
法勾配 上流面  1:3.0        
下流面  1:1.5〜2.5
堤体積 107,329㎥


実際はこんな感じ。
なだらかで整備された駐車場としか見えない人も多いかと思います。


 


アーチとフィルを繋ぐ重要な重力式部分です。

ウィングダム

形式 越流型
重力式コンクリートダム
高さ 46.00m
堤頂標高 EL 856.00m
越流部標高 EL 844.10m 
堤頂長 68.0m
堤頂幅 8.00m
法勾配 非越流部上流面    1:0.05
下流面    1:0.7  
堤体積 30,771㎥


実際の写真ではこんな感じ。
びみょーなんですよね。
ここにこのスペースがあるのがウイングを作る為の物とは
注意していないと見落とします。


 


そしてアーチ式部分です。

ダム本体(主ダム)

形式 非越流型ドームアーチ式
コンクリートダム
高さ 131.00m
堤頂標高 EL 856.00m
堤頂長 352.00m
堤頂幅 7.90m
堤敷幅 19.05m
基礎面の最大幅 29.5m
堤体積 570,965㎥


そして主要部分は文句無しのアーチっぷり(←どんな言葉なんや

最大の疑問 :どうしてこんな変わった構造にしたのか

矢木沢ダムができる前に須田貝ダムが出来ていました。
(須田貝ダムは1955竣工)
     ↓
矢木沢ダムを作ろうとしたら既に別の堤体があるので
デザイン的、構造的に制限が加えられる事に。
     ↓
越流式堤体に出来ないので横だしの洪水吐きを作る事になりました。
     ↓
あらなんと、こっちの岩盤はアーチ向きの強固な岩盤ではありませんでした。
     ↓
というわけで3種混合という世にも稀な構造をとる事になったのです。

ダム隣接型の揚水発電なのでこういう制限が出来たのですね。
地下トンネルや地表を走る導水管で繋いでいる揚水発電のダムとは
違う苦労があったわけなのです。