wDN at Home 安威川ダム 取材 その2


左岸側からは堤体の盛立部分より上流もよく見えます。
写真中央左にある3階建ての建物がJV事務所です。


JV事務所と堤体の間にモノトーンで凛々しく立っているのが
バッチャープラントとセメントサイロ。


黒いのは塗装ではなく寒冷紗なのだそう。
このサイズの寒冷紗ってすごいなと思います。
コンクリートの骨材は出来るだけひんやりキープしたいので。
骨材ビンの温度管理は大変だそうです。
真夏は特に。


ダムサイトをドライにするために行われるのが転流工。
安威川は現在、仮排水トンネルで下流に導かれ
堤体盛立部はドライに保たれています。


Dam Mapsで地理院地図をみると
仮排水トンネルが点々で分かりやすく記されています。
丁度ダムアイコンも堤体盛立部の真ん中に鎮座しているので
ここにダムを造るために川の水をトンネルでバイパスしているんだなと
とても分かりやすい。


これが上から見た転流工の呑口です。
凄くでっかいです。


こちらは真上から見下ろした選択取水設備です。
高いところ苦手な方には恐ろしい写真。


事務所の階段から見た仮排水トンネルの呑口と常用洪水吐と
選択取水設備です。

常用洪水吐、足場で丁度見えない時でした。
残念。


安威川の水がさらさらトンネルに流れています。

大雨が降った時に安全に水を流せるように
コンクリートで造られる重力式のダムよりも
フィルダムの時には大きく作ったり
時には二本作ったりすることもあると教えて頂きました。

◆ ◆


洪水吐水路の上の構台から水路末端方向を見たところです。


クイッと曲がっている水路末端。
減勢工の壁がとても高いです。

そのクイッと曲がる辺りで左岸の山の方
壁の外にチラ見えしているのは維持流量設備。


特徴的なジェットフローゲートの扉体。
管路の水流に対して45°。
副ゲートと主ゲートと二段構え。


こちらの図で濃い赤の細い線で示されているのが維持放流設備のルートです。

左岸の山の上に大きく姿を現す非常用洪水吐は黄色で表わされています。
緑の線で示されているのが常用洪水吐のルートで洪水吐水路の中段に出てきます。


もう一回登場。
安威川ダム模型。
水路の中に間を開けて二ヵ所副ダムが設けられ
二段階で減勢される仕組。