with Dam☆Night Kinokawa+ その2
和歌山県の日置川にある関西電力様のアーチダムの始祖
国内初ドームアーチダム
世界初オリフィスゲートを6門も装備したアーチダム
と、数々の華々しい肩書を持つ、殿山ダムは
イベント当日、プレゼンターを務める佳様と
事務局の方と一緒に見学させてもらってきました。
いつものように約束の時間よりかなり早く現地入り。
500m下流の展望台からズームで愛でる堤体。
コンデジ三代目そにこ(Cyber-shot DSC-HX90V)では無理な距離も
コンデジにここ(COOLPIX P1000)なら余裕。
クレストゲートのフレームに網場のフロートまでばっちり撮れます。
この後、ボートで釣り人がフレーム内に現れたのはびっくりしました。
何が釣れるのだろうか。
待ち合わせ時間になりまして
関西電力・田辺水力センターの皆様にごあいさつをして
見学開始です。
堤体の見学前に通して頂いたのは殿山ダム建設の慰霊碑です。
綺麗にお掃除されてお花が供えられていました。
「殉職慰霊碑」の文字は太田垣社長の筆。
15人の方のお名前が刻まれており
昭和三十二年六月に建立されていました。
慰霊碑に手を合わせた後、インクラインで堤体に移動です。
管理所のあるレベルに到着です。
堤体はここから更に下にあります。
管理所のレベルから見たダム湖と取水塔と堤体ちらり。
最近、近畿のローカルニュースでは何度か報道されているのですが
このダム湖に殿山ダム管理OBの方が観光遊覧船を始められたので
次に来るときはぜひ乗船したいなと思ったり♪
クレストのドロップゲートを見て、更新されている!!と気づきました。
2010年に公式見学を申し込んだときに見せて頂いたゲートと形が違っていたのです。
こちらが2010年に装備されていたドロップゲートです。
現在の扉体よりコンパクトでした。
パネルを使って全体の説明、各部の説明を受けた後、いよいよ天端に移動です。
天端には荷物を運搬する台車用のレールが走っています。
高い擁壁と同じ高さの白い扉が見えていますが
これは異常洪水などの非常事態に備えての防水門です。
二つ折りになっている扉を閉じると高い擁壁とつながって
もし、とんでもない貯水位の上昇があっても
天端への水の流入を食い止められるようになっています。
降雨による貯水位の上昇は降雨予測をもとにゲート操作で
対応が可能なことがほとんどですが、ダムに押し寄せる天変地異には
巨大な段波を伴うものもあります。
関西電力様の長殿発電所が跡形もなくなってしまったのは
風屋ダム湖に落ちて来た山崩れの土砂が原因のダム湖津波でした。
電源開発の平鍋ダムでは貯水池に落ちて来た土砂が引き起こした段波の高さが
5m近くになり、ダム天端を越えました。
このときに天端のあったゲート巻上機をはじめとする機器が破損したのです。
ゲートを操作するということは貯水位を安全にコントロールするということ。
それを確実に行うために天端越流、オーバートッピングは絶対に避けたいのです。