須川ダム 見学 その2
インターホンを押して名前を告げると
坂の上の管理所から水道局の若いお兄さんが走ってこられました。
い、いや、そんな走ってこられなくても(汗)。
「おはようございます〜」
「おはようございます」
「よろしくお願いします」
「いえこちらこそ」
凄くにこやかなさわやか系のお兄さんでちょっと安心しました。
「今日はダムの見学という事ですがどのようなところをご覧になりたいのですか」
「はいー。まず天端にお近づきになりたいです。あと出来たら下流側から堤体を見上げたいです」
「わかりました。ただ、今、量水板の取り換え工事をしていて工事の人が入っているんですよ」
「天端通れますか」
「あ、それは大丈夫です」
入口にあった貯水池の名前が入った石碑です。
裏をちらっとのぞくと貯水池の概要とダムの諸元が♪
昭和44年にできた須川ダム。
堤高は31.5m
堤頂長107.0m
そして型式のところにしっかり書かれています。
「ドーム型アーチ式コンクリート」の文字。
31.5mでドームアーチってどんなオーバーハングなのか
興味津々です。
敷地は管理事務所が一番高い所にあり
管理道路はダム湖から離れるに従い少し高くなって付けられていました。
そのため管理事務所の敷地に入って少し進むとこんな風に眼下に堤体が現れました。
「うわ〜。綺麗だぁ♪」
小柄なアーチダムらしく薄い堤体。
非常用洪水吐はアーチの中央ではなく左岸寄りに付けられているようです。
そして取水塔がまた可愛らしいデザインです。
サーチャージまでお水が溜まったら浮見堂のようだろうなと思います。
天端に行くためにはかなりの階段を下りて行かないといけないのですが
その前に先ず説明板を見せて頂きます。
管理事務所の下に一段低くなって広いスペースがあります。
そこに並んでいるのが説明板。
小学校の社会見学などがあった時にはこのスペースで説明をされるという事です。
須川貯水池の説明です。
奈良市はもともと水源に乏しい土地柄でしたが
西部に開発が進んで人口が増え、水の確保が厳しくなってきました。
昭和41年に大規模な断水が起きる事態になりこのダムが建設される事になりました。
しかし人口はさらに増え、水はいつもぎりぎり。
水資源機構が平成3年に布目ダムを完成させた後、やっと余裕ができたという
シビアな送水を続けてきた歴史のある須川ダムです。