音羽ダム 見学 その4

エレベーターで展望室に入りました。

ここで全員、小走りに窓へ殺到。


うわわわーっ

かっ かっこええーーー

すげーっ

絶壁や〜


これは叫びます。
絶対叫ぶ。

今まで見てきた絶壁堤体の中でもここまで絶壁があるだろうかという
下流面勾配です。

堤高:68.0m
堤頂長:192.0m
天端幅: 5.0m

上流面勾配 1:0.59
下流面勾配 1:0.29

つまり
砂防堰堤と同じデザインなのです。



これは広報室にあった音羽ダムの図です。
通常の貯水ダムと堤体の勾配が逆であることがお分かり頂けると思います。


そしてこの施設にとってはダムよりも主役は埋立地の方です。
ダム湖に当たる部分にこのように埋め立てが進んでいるんですが
雪が積もっていることもあって谷間の集落といったイメージです。
想像している最終処分場と呼ばれる物とは全く違っていました。


展望室にあったこの場所の説明図。
音羽ダム、ダムサイト管理事務所
浸出水貯留槽、周辺道路と水路
そして上流の治水・利水ダム。


音羽ダムの両サイドからフーチングの横を階段状に降りてくる水路があります。
貯水ダムを普段見ている人間には『堤体の両側に洪水吐!!!!』という大興奮の代物ですが
これは洪水吐では無いのです。


ダム湖に当たる埋立処分場に降り注いだ雨水は浸出水となり
処分地の底に埋設した有孔管で堤体をパスして下流にある浸出水貯留槽に送られます。

ここでカルシウムを除去し管理道路に埋設された浸出水送水管で浸出水処理施設まで送り
そこから下水に流しても差し支えないレベルまで浄化処理して出ていくという流れになっています。


そしてこのダムの集水域に降り注ぐ雨水は
埋立処分地に流入しないようにダム周辺道路の横にめぐらせた水路で捕捉します。
この水路で受け止めた水が流れてくるのが
この堤体左右についているカスケード(水階段)水路なのです。