小丸川揚水発電所上部ダム・下部ダム 見学 その5

小丸川に形成された石河内ダム湖の横を移動します。
対岸に放水口が見えました。
大瀬内ダム空の水が発電所を経由してここから出てきます。
そしてここから大瀬内ダムにポンプアップされるのです。

石河内ダムは大瀬内ダムと同じく一般立入禁止です。
厳重なゲートがあります。

ゲートを開けていただいて堤体の横にきています。
立派な大きなダム名碑

見えました。石河内ダムです。
すごくごっつい導流壁を兼ねたようなピアと
突出物のないぺたんこ天端のせいで
尋常じゃない頑丈な武骨な外観です。

そして立ち並ぶ説明板。

まず放流設備と減勢工の説明。

小丸川はやっぱりこれです。
設計洪水流量が4400m3/sというとんでもない値なのです。
石河内ダムは小丸川の中流にあります。
小丸川は流域が474km2もある一級河川です。
年平均降水量は約3,300mmにも達するという
全国有数の多雨地域なのだそうで
過去の洪水はほぼ、台風性降雨だとか。

「工事中の出水の写真です」
「わーっ!ひっどぉい!」
「平成16年の16号台風です」
「2004年ですね。とんでもなく台風上陸が多かった年ですね」
「翌年の平成17年にはあの14号が来ました」
「T0514ですね。耳川がひどい目にあわされた」

しかしダム工事は出水も想定して工事を進めていました。
石河内ダムの堤体打設はレヤーブロック工法。
柱状ブロック工法(15m×60m以内程度のブロックで堤体のコンクリートを打っていく方法)の
縦継目のない奴と思ってもらえたらいいかと思います。
面状工法であるELCMとRCDは建設中のあちこちのダムのHPで写真が見られると思いますので
柱状ブロック工法の写真です。
建設中の一庫ダムの写真を見学の時に見せて頂きました。
柱状ブロック工法で一番わかりやすい手持ちの写真となっています。
平面で考えたときにダム軸に対して直角に交わるのが横継目。
ダム軸と平行なのが縦継目です。
縦でも横でも役割はいずれも収縮継目です。

ブロック工法では工事中に洪水が来たときを想定して
高さに差をつけて堤体を立ち上げていきます。
洪水時越流ブロックというものをあらかじめ設けてあるのです。
ダム工事現場をドライな状態にする川の転流が行われた後
転流工で捌ききれない洪水が来たときは
打設途中のダム本体のダメージを最小限にするために
堤体を水が越えていくならここからと犠牲になってもらうブロックです。
これが活躍するような洪水が来ないで工期を終えるのが一番幸せですが
石河内ダムは工事中に二回も大洪水を受けてしまいました。
こればかりはどうしようもないです。
工期は遅れたと思いますがダムが無事に出来上がってよかった。