室生ダム副ダム 見学 その2
室生ダムの上流には水質保全の為の堰堤があります。
九頭竜ダムや長島ダムが装備している
ダム湖への砂の流入を止めるための貯砂ダムではなくて
ダム湖の水質を悪化させないために
上流からの水を貯留して沈殿させ綺麗な水をダム湖に導くための仕組みです。
その水質保全の仕事をしているダムがハイドログラフに描かれていた副ダムなのです。
パンフレットの諸元です。
堤高が14.5mなので堰扱いです。
そして“転倒”という言葉が示していたのは右岸にあるラバーゲートの事なのです。
室生ダム副ダムは固定堰部分と可動堰部分としてラバーゲートをもっています。
パンフレットのほのぼのイラストでどんなに可愛い堤体かとうきうきやってきました。
目の前に現れたのは予想以上に無骨でかっこいい堤体でした。
思いっきり予想外。
しかも大好きな岩盤の上にコンクリートが乗っかっているいかつい面構え♪
いい意味で裏切られて嬉しいです。
これ、大好きなんですよね。
固定堰部分の越流部には一段下がった部分があって良く水が流れているんだろうなというのが分かります。
そしてぺっちゃんこになっているこれが室生ダム副ダムのラバーゲート。
ハイドログラフで示されていた“副ダム転倒”というのはこれが空気を抜いて
貯めていた水をダム湖に流したという事を示していたのです。
普段はぱんぱんに空気が入っていて上流に水を貯めこんでいます。
室生ダム副ダムの横には管理施設があるのでその手前までは整備されていて近づくことができます。
さすが水資源機構のダム。
綺麗な説明板がありました。
平面図です。
室生ダム副ダムは4段階で水位を調節します。
普段はお水をためて魚道から流しています。
更に水位が上がるとまず固定堰の一段低い部分から水が流れます。
もっと水位が上がると固定堰の全体から水が流れます。
そして今回の台風のように物凄い水が来て既定の水位に達すると
ラバーダムがぷしゅーーーっと空気を抜いて室生ダムに水を落とす仕組みです。