森と湖に親しむ旬間2024 その2

イベント準備が着々とすすむ左岸の管理所前です。

最近はこんな移動式のミスト扇風機があるんですね。
これはよい。
とてもよい。

今日のイベントの説明図。
割と内容がぎゅうぎゅう。
今までは北陸電力様のテントもあったんですが
今年から下流の真名川発電所の見学をしてくれることになり
真名川発電所に大野電力所の皆様がいらっしゃるとのことでした。

そしてクイズにスタンプラリーにあれもこれも色々あってコンプリート出来そうにない。
それがわかったのでクレストゲート見学とコンジットゲート抜水に絞りました。

イベント開始前に本日のイベントスタッフの皆様で集合写真撮っておられました。
色とりどりのポロシャツは九頭竜川ダム統合管理事務所様で作ったオリジナルシャツでした。
九頭竜ダムと真名川ダムでロックフィル&アーチの文字がありました。
足羽川ができたらそこにグラビティが加わるんだな~とにやにやするなど。

福井県様のテントです。
隣には福井森林管理署様のテントがあり
夏休み子供向け木工工作にスマートボールがありました。
いつも子供さんに大人気のテントです。

そして国土交通省様のテント。
一つは奥越豪雨と福井豪雨と真名川ダムについてのパネル展示。
もう一つのテントは建設中の足羽川ダムが中心。

奥越豪雨だけではない過去の九頭竜川流域の出水記録です。
真名川ダム建設のきっかけになった奥越豪雨も勿論記されています。
大被害を受けた西谷村が解村を決断したのは
その二年前の38豪雪も関わっていると聞いています。
洪水期だけではなく厳冬期にも豪雪災害が起きていた
真名川上流域だったのですがそれは記載されていません。
あくまでこれは豪雨災害の記録。
吃驚したのは奥越豪雨の時に九頭竜川河口の三国町で
満潮との関係で九頭竜川本川が逆流して浸水被害という
バックウォーター現象が起きていたことです。
ダム放流の時に潮位は割と注視しておかないと行けない事象です。
支川と本川ならまだダムが頑張ればなんとかなることもあるかもですが
本川と海では…。

「あれから20年」
文字にすると胸に刺さります。
もうそんなに経ったのかと。

福井豪雨は今でいう線状降水帯みたいな雨の降り方でした。
1000年に一度級の雨だったのです。

真名川ダムは竣工してから洪水調節を4回しています。
初めての洪水調節が福井豪雨でした。
これは平成30年台風21号の洪水調節を説明するパネルです。

なかなか凄い雨が九頭竜川流域にやってきていました。
流域平均最大時間雨量が44.3mm/h。
丁度それを観測した頃のナウキャストです。

ダムに入ってきた最大流入量は525m3/sで福井豪雨の半分くらいですが
やはりこのハイドロになるのかと。
ピークを打つまでずーーっとベースの15m3/sの放流で耐えています。
最大流入時放流量も15m3/sですから全量貯留していたといってもいい状態。
降りやむ気配が見えてからゲート放流をステップで増やしていき
Qin=Qoutになった200m3/sで定量放流にして後期放流に移行。
その後も更に放流量を絞っています。
オールサーチャージの矢木沢ダムや
最新装備で固めている八ッ場ダムの本則操作がまさにこのハイドロなのです。
ピークまで一定量・一定率・ピーク後一定量。
矢木沢は放流量を上げていき、ピークを打つまでは100m3/s
ピーク後は放流量を増やしてまたまた300m3/sで定量放流。
八ッ場も同じで放流開始>>200m3/s定量>>ピーク>>1000m3/sで定量放流。
真名川は…そうしたかったのか、そんなことしなくてもよかったのか
解かりませんが、ピーク前まで全量貯留しているのです。
ピーク後定率定量とでも呼ぶしかないかな…。
これが相当雨量398mm、国土交通省直轄ダム最強たる所以。
◆

続いて隣の足羽川ダムのパネルがたくさん展示されているテントに移動します。

福井豪雨の資料とマイタイムラインのススメ。

福井豪雨の時に被害が大きかった足羽川。

足羽川には以前からダム建設の計画がありましたが
ダム反対派が当時の世論を笠に着て大きな声を上げていたこともあり
中々建設は始まりませんでした。
そんな中、福井豪雨がやってきたのです。
足羽川ダムができていたらこんなに被害は大きくならなかったはずなのに。
球磨川水害の時に川辺川ダムができていたら
人吉市にあんなにひどい被害はでなかったはずです。
そっくりなのです。
それを考えると悔しい気持ちが抑えられません。

足羽川ダムがなく、現在あるダムだけで洪水と戦っても
足羽川に浸水リスクが高いことには変わりなく
他のダムで守り切れません。

真名川ダムはもちろんですが
無敗の九頭竜ダムも洪水時に全量カットはお手の物。
そんなすごいダムが他の川で頑張ってくれても
足羽川にはダムがないのでこんなに浸水被害が想定されているのです。

足羽川ダムは何度かダムサイトを変更し最終案はこのようになりました。
足羽川本川ではなく部子川という一次支川につくられます。
そして足羽川本川上流ともう一つの支川の水海川に分水施設を作って
そこからの水を導水トンネルでダムに持ってくることでより広い範囲の降雨を
ダムに貯留することができる仕組みです。

工事が始まっている水海川のトンネルの説明です。

国交省直轄の流水型ダムでは立野ダムが有名ですが
足羽川ダムは他のゲートレス流水型ダムと異なり
底部にゲートを備えます。
なので計画洪水波形が全く読めません。
降雨が収まってくるときにどのタイミングでゲートを開け始めるかで
ハイドログラフは全然違うものになってくるし
下流が大変なことになったらゲートを絞り込むこともあるかもしれません。
1/80年確立の洪水を対象にしていますし
貯水池のでっかさが正義ですべてを凌駕するタイプではなく
ものすごく緻密に計算して洪水と戦う流水型ダムになりそうです。
技を駆使する流水型ダムになることは間違いなく
管理所の方がものすごく大変になりそう。

完成予想CGです。
堤趾導流壁があって普通のダムっぽいですが主役の底部放流設備は
位置が低すぎてパッと見てわからないという。
今度、見学に行くので楽しみにしています。
◆

と、展示パネルを見てうろうろ。
どんどん人がやってきました。

私と同じく、受付開始の一時間以上前から現地入りして
見学受付開始を待っていた人たちがいまして
クレストゲート見学はあっという間に満席になりました。
早く来ていてよかった。

クレストゲート見学開始まで現地でお会いしたひろ様やよっしー様と一緒に
天端をてくてくしていたら、ゲート室の端っこでこの幟がぱたぱた。
油圧シリンダー工事。
あ、以前お聞きしたことある。
ものすごく大変でどうしようかと思っていると
長年、真名川ダムにお勤めだった方に聞いていたことを
ふわんと思い出しました。

ゲートハウスに入ると詳しい説明資料が貼られていて わーっ♪
となりました。
詳しくは
真名川ダム主放水ゲート設備 油圧シリンダー更新について
をご覧ください。

物理的に交換が難しいんですよ
オーバーハングしてるから天端からまっすぐクレーンで吊りあげられないの
堤体にぶつかっちゃうの
物がめっちゃ大きいし重いし
仕方が無いから堤体に吊下げる金具を取り付けて
人力でそこに吊るまで頑張って
何とか吊り上げられたら次は横にスライドさせて
もう一台のクレーンで油圧シリンダーを横にして
それでやっと天端まで引き上げたんですよ

チェンブロックで人力で、一回に5mmしか動かない。
それを延々繰り返したんですよ
お話をお聞きしていてダム愛好家、大興奮。
これは桜島工場で作った油圧シリンダーですかぁっ
銘盤はっ 銘板はっ
丸山ダムの巻上機と同じ工場っ
直技で(論文が)賞とったんですか
この計画作ったのどこのコンサルさんですかっ
他のアーチダムでも同じ苦労しそうですよね
つーか○○とか薄すぎるしどーすんの
天端にクレーンのアウトリガー張り出せないじゃん
下から構台組んで洪水来たら一発アウトだし
高圧ラジアルゲートで圧着と開閉、一本の油圧シリンダーでやってるのは○○ダムぅぅ
昔の人は一生懸命設計して下さるけど交換のことまで配慮してくださっていなかったりするものね
○○○の○○ダムとかトンネル式にしてゲート取り換え出来なくて泣いてるし
物凄い大騒ぎ。

銘板銘板とわめいていたら見せていただけました。
桜島工場の文字はないけれど日立造船様の社名が入っています。
そしてロゴマークは大阪鐵工所時代の物♪
うっひょーー♪
社名がまた変わってカナデビアになりますけど。