森と湖に親しむ旬間2024 その1

2024/8/21 更新

令和6年、やっとCOVID-19の影響が薄れてきたかと思ったら
案の定、感染者がじりじり増えだした猛暑の中
森と湖に親しむ旬間がやってきました。

7月12日、帝都のwith Dam Night2024では
イチ推しの最強の治水ダムとして真名川ダムを紹介しました。
相当雨量398mm。

“ 奥越のイージス ”

九頭竜ダムと真名川ダムの森と湖に親しむ旬間イベントは
例年、7月の最終土曜日・日曜日で開催されます。

27日は仕事でしたが28日はお休み貰えそうだったので
うきうきわくわく、どんなコースで車を走らせてダムまで行こうかなと
計画を進めていましたが…

お休みをもらえなくなりそうになって目の前真っ暗に…。

今年は凄く真名川に行きたかったのです。

自意識過剰って言われるかもですが
この間のwDNで真名川のために考え抜いたキャッチ
#奥越のイージス
を自分が現地に行けたら
#MM2024
と一緒にたくさんポストしようと思っていたので。

森と湖に親しむ旬間にダム愛好家がイベント参加を認めてもらった
初めてのダムが真名川だということもあり個人的に思い入れがものすごくあるのです。

最悪仕事だったら
当日は涙をこらえて仕事をして
翌日に一人で真名川に行って、「ひとり森湖」するくらい思いつめていましたが
なんとかお休みを確保できました。

やった!!

27日の丑三つ時、鹿の国を出発。
八草トンネルを抜けて滋賀県から岐阜県へ。


徳山ダムの横を抜けて昨年ついに開通した冠山トンネルへ向かいます。


昔は凄まじい道で越えていた県境でしたが・・・
トンネルのおかげで6分足らずで県境通過できるとか。

あっという間に福井県に入りました。
冠山トンネル素晴らしい。

足羽川ダム建設現場はまた今度見学に来るのでこの日はパスして
まだ辺りが暗かったので石徹白川を目指しました。


お久しぶりの石徹白ダム。


山原ダムにもご挨拶。

大野市に入ってコンビニでスポーツドリンクを購入して
通いなれたルートで真名川ダムまで一気に走りました。


到着しました。


森湖の幟がぱたぱた。
これが嬉しい。


am07:30
まだ九頭竜川ダム統合管理事務所の皆様も到着していません。
テントもまだ閉まっていますのでまずは天端を散策。


洪水期の制限水位まで下げられています。
ここは小放流バルブの吞み口とスクリーン。


左岸側のパーキング付近には福井豪雨と真名川ダムの説明があります。


福井豪雨は真名川の隣の足羽川の流域に甚大な被害をもたらしました。


これが福井豪雨の時の真名川ダムのハイドログラフです。

元々、不定率調節が本則操作の真名川ダムですが
ピークを迎えるまで全量カットして
その後、ステップでゆっくり放流量を増やしていきますが
167m3/sで定量放流に切り替えてそのまま後期放流に入っています。

真名川ダムは洪水量が500m3/s
計画高水流量が2700m3/s
です。

このカットで
下流の中角基準点の水位を1.2m低下させました。

・・・。
水位。
貯水位が欲しい。

昔、ちらっと聞いた話では
これだけの降雨があった時にも
凄まじい速さの水位上昇で管理所の人が蒼白になったそうで
当時の新聞にも

「通常の雨なら貯水位は1分間に1cmくらいの上昇だが
福井豪雨では10秒で1cm水位が上がった」

という恐ろしい話が載っていたのですが貯水位はというと
常時満水位にも達しなかったという・・・。

これが“ 奥越のイージス ”。


左岸にあるモニュメントには貯水池と川が描かれています。
昔は貯水池は水色に塗られていました。
退色していますがこれはこれで落ち着いた感じでよいと思います。


最上流、西谷村の中島地区が水没しています。
この貯水池形状はサーチャージ水位の時のものです。


治水容量を8900万m3持っている真名川ダム。
洪水期にはこんなに貯水位が下がります。

裸地の半分くらいが緑なので裸地があまり目立たないですね。


右岸側の慰霊碑にお参りしました。


右岸から堤体を眺めていると車が何台もやってくるのが見えました。
今からイベントの準備が始まるようです。
戻らねば。


噴水も元気に高く上がっています。
真名川だなぁ。

ダム直下で河川維持流量を補給できる噴水を持っているなんて真名川ダムしかありません。
今年竣工した大阪府の安威川ダムは下流親水公園の噴水が灌漑用水ルートですが
美しく楽しい親水景観の演出と利水を両立するデザインがホントに素晴らしいと思います。


森湖の真名川ダムで初の試みがクレストゲート見学です。

管理所の方にお聞きしたところ、なんとラジアルゲートを支える
アンカレージ架台の端まで安全帯着用で降りて行って
そこから全開になっているクレストゲートとその向こうに見える貯水池を鑑賞できるという企画です。
そして隣のゲートは全閉なので見比べられるという♪


ただ、ドームアーチに比べたら、がばぁっ!!と下流側へのにオーバーハングは
少なく見える放物線アーチダムとはいえ、堤高は半端ない127.5mの真名川ダムです。

職員の方でも上段キャットウォークはかなり怖いと仰るのですが
それよりもずーっと下流側に飛び出したアンカレージ架台の端っこは
多分、高所恐怖症の人には行けない場であると思います。

矢印で示しているところですから天端高欄から下流を覗き込むのとは別次元。
少しでも高所恐怖症の気がある人は参加しない事を推奨します。

自分のような高所喜々症はるんるん行ってしまいそう。