三浦ダム 見学 その2


直下を見下ろしたところです。
堤体直下にはこんなに広い広場があるのです。

写真の左上の方に建物が見えています。


ズームしたところです。
これは昔、発電所とダムで勤務する方用の合宿所として使っていた建物だそうです。

昭和60年には下流の須原制御所からの遠隔管理ができるようになりました。
平成2年には冬期無人化で越冬体制はなくなったそうです。

現在は関西電力のダム管理の方、送電線保守の方が
頻度は高くありませんが利用されているそうです。


こちらは堤体直下の発電所の放水庭から伸びている王滝川本川になります。
山の方に設けられたトンネルは下流にある滝越発電所へのルートです。
写真左の方に並ぶゲートは王滝川本川にあるので
“洪水吐ゲート”扱いになるのだと教えて頂きました。
そういう例を知らなかったのでびっくり。


天端に地震計が設置してあり、周囲には積雪ポール。

「どのくらい積もるんですか」
「1m…。いや1.5mくらいですね」
「高欄超えますねぇ」


高欄より高く雪が積もると危険すぎて天端は歩けません。
その時に活躍するのが冬季歩廊です。


天端をすすんで右岸にやってきました。
右岸には洪水吐ゲートが2門あります。

ローラーゲートで平成3年に更新になりました。


平成3年にローラーゲートに置き換えられるまで
ここにあったのはラジアルゲートでした。


ピアには部分的にラジアルゲートの戸溝が残っています。

「昔の写真がありますよ」

と、見せて頂いたのがこちらです。


ローラーゲートを取り付ける為に戸溝が部分的にしか残っていませんが
元々はこういうデザインで扉体のスキンプレート側にワイヤーが付いていて
巻揚機で上げて開くタイプのラジアルゲートだったようです。


ゲートの上にあがらせて頂きました。


ローラーゲートを上から見たところです。
元々のピアはすっぱり切り落とされたのだなと想像しやすい。

この洪水吐を出た水は右岸側の尾根の向こうの白谷川という川に流れて行きます。
白谷川は王滝川の上流端の支川のひとつで王滝川に合流している川です。
尾根の向こうの枝川と、白谷川からは取水堰堤で水が三浦ダムに集められています。


ピアの貯水池側には角落としを入れるスリットが見えています。
角落とし、どっちの面が貯水池側なのか解らない時は縁の水密ゴムを見ましょう。
水密ゴムが付いている方が下流側です。
水圧がかかった時に水漏れを防ぐ仕組みなので。