三瀬谷ダム 見学 その5

ダムの方に進みます。
堤体右岸にでっかいコンクリートの壁がありました。
その下に見えているのは右岸の発電所から出てくる水の水路です。
ゲートが見えていますね。

そのゲート部に降りていく階段。
手すりが無いから転げ落ちそう。

発電所のレベルまできました。
建物が新しくなっています。
「この建物が被災されたので建て替えたのですか?」
「建て替えはしました。今の事務所を立てている最中に出水があったんです。
それでコントロール室は新しい方に入れたんです」
「やっぱり天端より低いところにある管理所って大変ですね。
岐阜県の丸山ダムでも放流すると水や流木が飛んできて大変だと聞いていましたが」
「ここは通常のゲート操作でも水が凄い飛んで来るんですよ」

新しくなった発電所建屋の壁に何やらプレートを発見しました。

近づいて見ると台風21号での推移を示すプレートでした。
「ここまで水が来たんですか!」
「そうなんです」
チビの自分が一生懸命手を伸ばしても届かない高さのプレートを見上げ
ぞっとしました。

標準断面図で単純に考えてもこうなります。
ローラーゲートを最大まで開けて放流しても追い付かない水の流入。
天端を30cm超えました。

およそ6000t/sの水がダムに押し寄せました。
その濁流は水だけではなく流木なども引きつれてやってきます。
そして天端より高くなった水は右岸の道路側からオーバーフロー。
ダム下流の水は狭隘な渓谷に阻まれてダムを沈めんばかりに水位をあげ
発電所建屋の一階より高くなり、建物の機器はすべて流出、二階部分も被災しました。
「二階がコントロール室だったんですが水を被って機器が破損してゲートが操作できなくなりました。
一階はもう・・・本当に何にもなかったですね。全部流されてしまって泥すらない状態でした」
「・・・・・。」
この時に人的被害はなく、職員の方は無事に避難出来ていたという事ですが
下流にある鉄橋の橋脚のコンクリート部分はすべて水没していたというほどの水位だったと言います。

そしてふと堤体の方を見た時に監査廊の入口が目に入りました。
入口は鉄柵です。
「え!こ、これ監査廊の入口ですよね。ここに水がきたってことは・・」
「はい。監査廊にも水が流れ込んできました。掃除が大変でした」
三瀬谷ダムは監査廊まで浸水被害にあっていたのです。
「でも堤体にダメージはなかったんですよね」
「はい。大丈夫でした。ご覧になりますか?」
監査廊に入れて頂く事になりました。