三瀬谷ダム 見学 その6


監査廊の入口にはコンクリートとブロックで造られた神棚がありました。
しめ縄も奇麗に飾られています。


突然監査廊だったので三脚を持っておらず手ぶれしまくりでした。
コンクリート型枠の跡が良く見えました。


驚いたのは凄くブルドン管の数が多い事です。
だからと言って漏水量が多いという事はありません。
この辺りはお掃除が大変だったと思います。

対岸まで歩いて戻ってきました。


監査廊から戻ってきて改修された発電所の屋上に上がらせていただきました。

「あ、あのガード頑張ってますね」
「あそこについているゴミは水害の時の物なんですよ。
1600t/s以上の放流ではもう水と一緒に色んなものが飛んでくるんで
元々つけていたんですけどね」


屋上の高さからはゲートを真横に見る事ができます。
このゲートの大きさは10.3m×14.8m。
間近で見ると大きさが際立ちます。

今まで経験した事のない出水
日本一の多雨地帯を上流に持つ宮川水系のダム
甚大な被害を受けた発電所

「でも10日も経つと人災だって言われたんですよ」

どうしてこれが人災だといえるのでしょう

ゲートの能力全てを使っても防げなかった出水

堤体越流するほどの出水が人災のはずがありません

水害をダムが効果的に防ぐようになり
下流域の人の防災意識が下がってしまっているという事は最近よく耳にします。
でも発電ダムによってはもともと洪水調節機能を持っていないところが多いのです。
洪水時は流入分放流する。
その為にゲートを開けていただけなのです。

なのにゲートを開けていたというだけで人災と言われるなんて

ぶつけどころのない怒りをぶつけるところを探す人が
誰かを悪者にして憂さを晴らしたい人が

考えなしに口にするこのひと言が

被災してぼろぼろになった職場で
掃除をし
後片付けをし
業務に追われ
くたくたになっている職員の方を
傷つけたと思うと悔しくて仕方がありません。

「本当にお疲れさまでした」

目頭が熱くなって鼻水が出そうな私の声に
案内してくださった職員の方は笑って頭を下げてくださいました。


左岸から見た下流側。
渓谷に造られたダムです。
川面から下流の鉄道の橋脚までの高さがこんなにあるのに
あの橋脚のコンクリート部分が水没するまで水位は上がりました。
凄まじい水が押し寄せたことが想像できます。


堤体越流を経験した三瀬谷ダム。

改修された発電所の稼働と共にずっと
上げられていたゲートは無事に下され
ダム湖に水が戻りました。

今は静かにいつものように運転をしている発電所。

いつもの事

いつもの風景

それがどれだけ大切な事か教えてくれる風景です。

これからも頑張って働いて下さい。
そんな気持ちが湧いてくる三瀬谷ダムでした。