MM2009 丸山ダム 見学 その4

丸山ダム右岸下流側の監査廊入口からずーっと進むと階段に出てきます。
クロスギャラリー行き止まり。


階段に到着したところで下を覗く。
以前、森湖で来た時もここから先は見学できませんといわれました。

「前に森湖で見学させて頂いた時はここから先はダメと言われて引き返したんです」
「下は無理です」
「急勾配だからですか」
「いや、硫化水素で」
「硫化水素っ!?」


職員の方がさりげなく示された天井には豪快に回る換気扇。

「昔、関西電力の職員の方が下の監査廊で硫化水素中毒で倒れていたんですよ」
「こ、ここ・・怖っ」
「帰ってこないんで探しに行ったら倒れているのを発見したと」
「大丈夫だったんですか」
「はい。助かりました」
「良かったですね…それにしても硫化水素とは・・・だからここの監査廊、ほかの所と違って
漏水も茶色で温泉のにおいが立ち込めているんですね」

「(即座に意識を失うような濃度では無いので)換気扇とガス検知器を設置して
入る時にはネームプレートで知らせるという対策をとることになったんです
「鉱山の坑道入口にあるようなプレートが有るなぁと思っていたんですが
そういう理由があったからなんですか」

「はい。なのでここから下は見学できません」
「良くわかりました。というかここ、地下で温泉湧いてるんじゃないですか??」


下には降りられないとのことなので階段の上を見上げます。
目の前には地震計。
そしてその上の壁になにやら目を引く物が。

「登っていいですか」
「はい」

と、いう事で数段、階段を上がりましたところ・・・


壁に開いた四角い穴。
中に何か収まっています。
そして横にあるプレートには「4ブロック下段 撓み測定」という文字。

撓み測定・・

撓み測定・・!

ぷ・・プラムラインっ!?
「こ、これ・・」
「プラムラインです」
「ええーっ。こんな壁にちょこんとプラムラインですかー」


点検用の蛍光灯のスイッチを入れてもらったところ。
写真をかなりちっこくしているので見えませんがピアノ線が張ってあるのが判りました。

丸山ダムのプラムラインってこんなところに在ったのーっ!!


上から見下ろしたところ。
衝撃的なプラムラインです。

「以前はちゃんと扉が付いていたんですけど、落ちちゃいましてね」
「・・・硫化水素の影響ですか」
「それで今はこの通り、扉なしなんですが換気扇があれだけ回っているんで
どうしても微振動が出るんですよ」
「プラムラインなのにっ」
「このダムにはリバースもないんで」
「ああああああ、ここだけなんですかー」

さすが丸山ダム。
隠し持っているネタが半端では無いです。


2004年の森湖イベントで見学した時の写真です。
この時にはちゃんとプラムラインに扉が付いていました。
ここ数年の間に落ちちゃったという事ですね。

あ〜あ〜あ〜あ〜

でも新丸山ダムの建設予定が有るから
ここも現状維持。
ダムコンと運命は一緒。

扉つけるくらい予算あげてほしいなー。