北山第1〜第5ダム 見学 その3
貯水池にすーっと伸びているのは取水塔までの橋です。
その橋の袂から見た堤体です。
素敵だな〜♪
ホントに素敵だな〜♪
これ、絶対狙って設計しているとしか思えない〜♪
英国の風が吹いてきそうな素敵な姿にうっとりです。
しかしその堤体の下流に何やら怪しい影が。
堤体直下にあったグラウンドが太陽光発電パネルで埋め尽くされていたのです。
まぁ、無理やり切り開いた山に無秩序に設置された太陽光パネルのような
危なさはないのでお仕事がんばってね…としか言いようがない。
さらにてくてく進んでいきます。
ホントにびっくりするくらい広い天端です。
説明板を発見しました♪
今度こそダムの説明板♪
北山ダムは5基のダムで貯水池を造っています。
現在は第1ダムの上になります。
県道から第3ダム、第2ダムの天端を通ってやってきました。
総貯水量は118万5500m3です。
満水位標高がO.P 219.68mです。
天端標高はこれより少し高いわけで
距離を考えても海が見えるのは不思議ではありません。
貯水池を形成する5基のダムは
第1ダムが堤高24.5m 堤頂長302.0m
第2ダムが堤高14.5m 堤頂長122.0m
第3ダムが堤高8.5m 堤頂長125.0m
第4ダムが堤高16.5m 堤頂長155.0m
第5ダムが堤高9.5m 堤頂長110.0m
という事でダム便覧にはハイダムという事で
堤高15.0m以上の北山第1ダムと第4ダムだけが載っているのです。
そして嬉しいのは普通は諸元というと
堤高・堤頂長・堤体積というのが普通ですがこの表には
天端幅が堤頂幅として載っているのです。
第1ダムは堤頂幅がなんと15.0m。
それ以外の4ダムは10.0mです。
何という贅沢天端♪
貯水池についての説明文がとても物語的な書き出しでした。
おばあさんの声でゆったり読み上げてほしい様な書き出し。
でも後半の貯水池の特徴は内容が濃いです。
@満水となって水のいらない場合は仁川からの流量を調節できること
A集中豪雨などの時は、直接流れ込む観音川の水に対してゲート(鉄扉)をたてると
下流水分谷川へは少しも流すことなく最大貯留量まで貯留できる
B池の水を仁川に流すことも出来ます
Dam Mapsの川と地形図モードで見た北山貯水池です。
上の方を斜めに走っているのが武庫川水系の仁川。
真ん中の下から伸びてきているのが夙川です。
水の経路はこんな風になっています。
西宮市のホームページで「西宮市内の主要河川」を調べると
画像で川の名称が分かりました。
北山ダムが位置するのは夙川の上流部になりますので
普段は仁川から水を分けてもらっているけれど
お水がたっぷりある時は取水しないことも可能です。
そして大雨の時は貯水池にダイレクトに流れ込む
観音川からの取水を止めて貯留による治水効果を出します。
更に、いつもは取水している武庫川水系の仁川に
水を送ることもできるというのです。
豊水時、渇水時、洪水時と完璧に水をコントロールできる設備。
美しい外観だけでなく、すごく賢いダムなんじゃないの〜♪と
説明文を読んでふるふるしてしまいました。