今渡ダム 公式見学 その2


制水門と魚道の部分では天端橋梁が下流側に少し張り出しているので
堤体下流側のビューをこんな形で見ることができます。

写真に写っていませんが少し下流に新太田橋という
大きな橋がかかってますので今渡ダムの写真を撮るなら
ここというくらいの良い撮影ポイントです。


「この部屋ですが」
「はい」
「昔はここが管理所でした」
「でたーっ!天端管理所!」
「現在は先ほどご覧になったとおり左岸に管理所がありますので
ここは今は下流危害防止のため、下流河川の入川者の有無を監視しています」

天端管理所跡のお部屋、きっちり現役です。


天端高欄は視認性が良いコンクリート枠にメッシュフェンス。
パラペットタイプにする必要は確かにありませんね。
ここまで絶対に水位上がりませんし。


歩きながらちらっと振り返るとカッコいい発電所建屋が見えるので
嬉しくて何度も振り返りながら天端橋梁を進みます。
でっかくて真っ白でむやみやたらカッコいい建屋。


天端でとにかく吃驚したのがゲートの巻揚機の大きさです。
「なんぼほど巨大やねーん!」
「ローラーゲートの巻揚機、やっぱり半端ないーっ」


ちなみに同日、午後にご案内して頂いた大井ダムで撮らせてもらった比較写真。
大井ダムラジアルゲートだしっ♪巻揚機とっても可愛らしい♪とっても華奢♪


今渡ダムのローラーゲートは一枚がこの大きさです。
幅12.0m、高さ9.1m。
重さは68.5tもあります。
IHI御謹製だった♪


この巨大な巻揚機がずらーーーっとずーーーっと並んでいるわけです。


ところどころ、ゲートピアの上はバルコニーになって
張り出しが作られているんですが
そこはスペース有効活用で機器が鎮座。

どんどん進んで堤体の真ん中付近にやってきました。


下流側にすーっと伸びるこの部分。
緩やかな傾斜。
その左右には上部に滑車とレールのついた壁が立上がっています。

舟筏路です。

昔、木材の運搬と舟運のために設けられた設備です。

シンプルに頑丈な壁と流路を堤体に設けるという
簡単な仕組みの流筏路はあちこちで見てきましたが
今渡ダムのような巨大なダムで船の行き来ができるように
舟筏路を持っているところは数少ないです。

「現在は“筏”を流すことはないので舟路となります」
「現在は?」
「現役ですから」
ええええっ!遺構ではないのですか!」

すぐ近くの中部電力様の川辺ダムの右岸側の同じ仕組みの舟筏路は
どう見ても遺構、どう見ても廃設備にしか見えなかったので
この仕組み自体が今は使われなくっているものだと信じ込んでいたのです。


「現在もきちんと船を運ぶことが出来るよう整備してあります。
ただし、使用頻度は低いですね」
かんでんさま すごすぎっ!

現役可動だったなんてもう興奮が止まらない♪