今渡ダム 公式見学 その3
足元に注意しながら手すりをしっかり持ちながら
落っこちたり転んだりしないように階段を下りて
舟路のクレーン部分にお近づきに。
「これが台車になります。“工”の字型になっている部分です。
その上にのっているのが船を乗せる荷台です。
クレーンでこの荷台を水面に下し、船を乗せて
クレーンで吊上げて台車に載せます。
そのあと、台車を滑らせて下流へ船を運んで
水面まで届ける仕組みです」
絵に描いてみました。
下流からは逆のプロセスで上流に船を運ぶことが可能なんですね。
閘門よりも効率的だから選ばれたのかなと思って最初見ていましたが
単純にダムが巨大すぎるので閘門で船を行き来させると
水位差がでっかすぎて設備もとんでもなくでっかくなるからだろうなー
という事で自分の中で落ち着く。
ここを船を乗せた台車がコロコロ移動できるなんて素敵過ぎる。
「もう少し下に降りてみましょう」
「はい〜♪」
「今はもう撤去しているんですが昔、ここにゲートがあったんですよ」
「ゲート♪♪」
舟路の壁と壁の間です。
この写真の右下の部分がそのゲートの痕跡とのこと。
「ここにセクターゲートがあったんですよ」
「セクターゲート?セクターゲートって横倒しで水平方向に動くラジアルゲートですよね?」
「基本的にはラジアルゲートみたいなものでここでは下に動くことで
流水が越流する際に筏(材木)も流れるようになっていました」
「ゲート難し…」
「この部分で上下に動いていたんです」
「船の行き来には無関係ですか」
「舟は昔から今のように台車に乗せて移動させていましたので
このゲートは筏(材木)を流すためのゲートです」
「今はここを通すのは船だけですから
ゲートは除却してコンクリート壁に置き換えました」
昔、ここにゲートがあり常時閉で
左右のコンクリート壁の段差の部分まで持ち上げられて
貯水池の水位を維持していたのです。
材木を流すときにはゲートを下げることで対応していたのです。
「どんなゲートなのかちっともイメージ湧かなくて・・・
頭悪くてごめんなさい・・・」
「後でまた説明しますよ」
賢くないので理解できるか心配。
舟路の中にいるので下流を見るとこんな風に
ほかのダムで見られない不思議な風景が見られました。
勾配が緩いので洪水吐水路っぽくないですから独特。
厳重に足元に注意するということでここまで下りることを許していただきました。
カッコいい。
現役で船がダムを越えて行き来できる設備備えている今渡ダムカッコいいよぅぅ♪