池津川取水堰堤 見学 その2


轍があるので一定の交通量があることは分かりますが
とがった石がバラバラ落ちていて
時に倒れて道をふさいだ巨木が道幅でぶった切られて
通行可能にされているのを目にしながらゆっくり進んでいくと
道路の横に河川管理境界の標識が現われました。

ここから先が国交省管理ということは
池津川取水堰堤がそばにあるという事です。


道路から川の方を見下ろすと重力式の堤体が見えました。
池津川取水堰堤です。

堰堤に降りる階段は立入禁止になっていました。
20年前近く前に来た時は対岸に渡る人が橋の代わりに利用していたようで
チェーンも張られていず普通に入る事が出来たのですが。


20年近く前に来た時の写真です。


ピアの苔むしっぷりに対して越流面の白さが目立ちます。
ちょっとした雨でも上流の土砂が流れコンクリート表面を洗っていくので
苔のつく暇もないのでしよう。


天端の管理橋に入れた頃に撮った写真です。

管理橋から見下ろしたエプロンです。
このころすでに降雨のたびになれ来る鋭い礫で堤体はそれなりに摩耗して
補修も受けている事が分かります。


左岸側に水路が見えています。
取水された水が次の中継点、大江谷取水堰堤に向かうルートでしょう。
水は水路の中を写真でいうと手前に流れています。


天端の管理橋の上から見た導水ルートになります。


横からは木々の合間からわずかに見えるだけで
全くビューポイントがありません。
少し上流で道路とほとんど差がないほど河床が上がっています。

取水堰堤の貯水池内なら湖底というべきかもですが。


紀伊半島大水害の前から河床はこのくらいの高さでした。


ガードレールの間から数歩で河床に降りられます。


20年前でも既に越流面と湖底の高さはほぼ同じ。
渓流の取水堰堤のよくある姿です。

ただ、これだけ貯水池に土砂が入っていても
仕事を続けられるのが取水堰の凄いところです。
取水口さえ塞がれなければ水の取り込みは可能なので。


河原樋川からの水の受取地点は確認できませんでしたが
上流面を見ることはできました。
澄んだ水が静かに猿谷ダムへの導水路に流れて行きます。