本河内低部ダム 見学 その2


翌日朝早く、こんなに細い道の向こうにあるのかと
どきどきしながらやってきました本河内低部ダム。
このゲートの向こうの道を通ってきました。


ゲートを開けて頂くと目の前に美しい堤体です。


そして真新しい管理事務所。
改修工事の時に一緒に建て替えられたのでしょう。
コンクリート打ちっぱなしですっきりデザインの管理事務所。


そして普段はゲートがしまっているので
公開日にだけ見られるのかもしれない説明板。


本河内低部ダムをはじめ長崎市の水道用ダムの歴史がばっちり分かります。

明治37年(1904年)3月に完成したと書かれています。

長崎市水道第一回拡張事業で建設されたのが
ここ、本河内低部ダムと少し離れたところにある西山ダムです。
本河内低部ダムの水は直下の施設で原水を処理した後に
西山ダムに近い浄水場まで導水路で送水されているそうです。
明治時代にこんなすごいことよくやったなと吃驚します。


そして再開発が行われた本河内低部ダム。

どんな工事だったかというと
洪水吐を新設です。
「竪坑型トンネル式洪水吐」は日本初であると長崎県のHPには書いてありますけど
芋洗谷ダムと構造的には同じ。


芋洗谷ダムの余水吐。
朝顔型、グローリーホールと呼ばれることもあるこのタイプ。
まだ行ったことないけど電源開発様の大津岐ダムもこのタイプと聞いてます。

竪坑で垂直に水をシュートさせて底樋で堤体をパスさせて下流に逃がす構造は
海外では割とあるらしく図面ではいくつも目にしています。

ただ、本河内低部ダムでは既設の越流部を残存して
追加して竪坑式を増築なので水理計算が超大変だったらしいです。


美しい石張りの堤体の下流左岸側にはなぜか
これまた美しい芝生の段々があります。
元々地山があったそうですが
再開発で公園化され盛土と整地が行われたようです。