羽根越堰堤 見学 その3


天端に入りました。
ダム湖は水位が低く雨の日らしい暗い色ですが綺麗な翡翠色。
晴れた日に来たら全然印象が違うかと思います。


半円柱型の取水塔は堤体と同じく古色蒼然としつつも気品のある意匠で存在感があります。


取水塔下部を見ると黒くポロポロとしたものがたくさん付いています。

「これは漏水を防ぐために表面に塗っていた被覆材の名残です」
と、偉い先生から説明をいただきました。


メイソンリーならではの保守管理の難しさというものがあったんですね。
何度も濡れなおされたかもしれない黒い被覆材も今はかなり剥がれ落ち
もともとの石積が顔を出していました。
取水口には除塵のための鉄カバーがついています。


ダム湖は大きくありません。
奥まで見通せます。

そして湖岸には地山と樹木の境界が明瞭です。
草が生えてきていないという事は頻繁に水位変動があることを教えてくれます。
すっかり水が抜けて草地のようになっていた桂ヶ谷堰堤とは違っています。


天端から見下ろすと今の重力式では直観が得られない急勾配。
そして底樋の前から見てドキドキした物がここで見えてきました。