羽地ダム 見学 その3
資料館で事前学習を済ませていよいよ最新設備の見学です。
羽地ダム下流面真向き♪
雨の下でもこんなに真っ白。
晴れた日に見たらどんなに美しいかと、ちと悔しい。
堤体直下、左岸側にあるこの施設。
DASの説明がここにもありました。
そしてこの施設が何なのかと言うと…
エアリフト魚道〜♪
漢那ダムでも魚道にびっくりしましたが
羽地ダムは堤高が66.5mあります。
ここに階段式の折り返し魚道をつけたら物凄い工事になってしまいます。
そこで選択されたのがこのリフト式魚道。
リフト式なんて小牧ダム以来ではなかろうか。
しかも最新型なので自動運転なんです。
四阿風の機械室の下に鎮座しているのが魚送システムの主役のタンク。
手前の階段の横に付けられているのが漢那ダムと同じ、エビやカニ、ハゼなどが使える匍匐魚道。
下流から上って来たお魚は魚道の呼び水によってこの階段式魚道を登ります。
上ってきたらそこにばしゃばしゃ出ているお水に気づいてそちらに入っていきます。
遡上タンクは6時間に一回、自動的に作動します。
お魚が入っている状態で下流側の入り口が閉じます。
そしてタンクとパイプの中には上流からのお水が充填されます。
タンクにお魚が入っている状態で
圧縮空気を送り込むと魚送管(パイプ)の中に圧力が生じ
お魚と水を天端の高さまでぐーーーーんと運ぶのです。
高低差54m。
魚送管の長さは190m。
平均斜度は15°!
うわわ。凄い大冒険。
これは天端レベルにある匍匐魚道の出口です。
これが魚送管からの出口。
通ってきたお魚はこのお池に到着。
ばしゃーん!
堤体の横を水路で移動しながら自由に泳げます。
上流から下流へは普通に下って行けます。
上りは6時間に一回ですが下りは24時間営業。
「わはははは。これでどんな魚が上がるんですか」
「ごく普通に魚は上がってますよ」
「最新型のエレベーター式魚道ですねー」
「以前、オオウナギが上ってきたことがあるんですよ」
「え゛!オオウナギって胴回り20cmとか長さ1mとかでしょ!」
オオウナギがエレベーター魚道で遡上したら
魚送タンクの中は1匹でみっちみちだったんじゃないか〜。
「ちょっとごめんね。入れてもらえるかな」
「え!オオウナギさん乗るの?」
「乗せてもらえる?」
「うんいいよ。僕ら次の便で行きますし」
「すんません〜」
なんてことがあったのかと想像してうぷぷぷとなっていたら・・
「はい。そのオオウナギ、匍匐魚道の方であがってきたんです」
「えーっ!!」
なんとエビ・カニ・ハゼ用の魚道で上がってきたという事に二度吃驚!!
オオウナギ、凄過ぎ!