土師ダム 見学 その3


朝早いのに管理所のドアが開いていました。
巡視の際に換気目的で開けておられたのかもしれません。


玄関にダムカードフレームがありました。
FNAWIPのフルセットがまぶしい。


パンフレットがあったので一部頂いてきました。


傘をさしてパンフレットが濡れないように気を使いつつ
管理所前の説明板へ。


土師ダムの色々な設備説明です。


常用洪水吐はオリフィスゲート2門
非常用洪水吐はクレストゲート3門
利水放流はホロージェットバルブ一条
そして低水位放流設備でゲートが1門あります。


下流側から見た土師ダムの図です。


貯水池の容量区分です。
予備放流水位のEL242.90mがしっかり書かれていました。

予備放流水位から洪水時最高水位までが治水容量。
そして最低水位から予備放流より高い洪水貯留準備水位までが利水容量。

予備放流の部分だけ0.7m重複しています。
洪水が予測されるときはここまで下げることが本則操作で決まっているのです。
でもお水は大事ですから特に治水容量を稼がなくても良い時は
無理に水を捨てるようなことはしません。
この0.7mは臨機応変で使える大切な容量です。


土師ダムのパンフレットには江の川水害の歴史として
昭和47年7月豪雨災害について紹介がありました。

江の川だけでなく、中国地方の多くのダムで
この47災を基準にして整備計画が進められました。

土師ダムに於いてはダム建設の真っ只中
47災がやってきたために建設現場にも被害が出たと書かれています。


防災操作の模式図です。
予備放流+一定率一定量で洪水調節します。
土師ダムの洪水量は200m3/s。
洪水調節開始は流入量が200m3/sを超えると開始になります。


こちらはパンフレットにあった完成間近の土師ダムの写真です。

ちょっと画質が悪いので見えにくいですが
左岸側に低水位放流設備はありません。

引っ張りラジアルゲートを有する低水位放流設備は
平成20年に増設されたものなのです。

ダム便覧の土師ダムのページで紹介されている
土師ダムのダムカードVor.1.0
では低水位放流設備が増設される前の
空撮写真が使われていますので是非見てください。
左岸のインクラインもなくてとてもすっきりしています。


左岸から見た堤体です。
右岸側がクイッと曲がっています。