日本ダムアワード2024 その2

洪水調節賞には石川県の小屋ダムをノミネートしました。

元旦に起きた令和6年能登半島地震。

ニュースで流れた映像に愕然としました。
今まで海底だった場所が
港が
海底が大きく隆起して陸地になっていたのです。
潮位計も全部海から上に出てしまいました。
一瞬で陸路は言うに及ばす海路も断たれてしまったのです。

道路がズタズタになっている中、石川県の職員の方は
土砂崩れで完全に埋まってしまったダムへの道路で
土砂崩れの上を越えてダムに向かい一次点検を実施してくださいました。

堤体にダメージを受けましたが
ダムの貯水機能は健全に保たれているという事で
傷だらけのまま、戦線に復帰したのです。
といってもスカーフェイスになったくらいの傷でして
骨格、筋肉に差しさわりがないような傷です。
発表原稿からは割愛しましたが
地震時のフィルダムの正しい対応例として
西宮市のニテコ池と阪神大震災を盛り込みたいなとも思ったのですが
プレゼンテーションの情報量がインフレしていたので諦めました。
イベントプレゼンは最後はどれだけ削れるかが勝負。

水のプロフェッショナル・水資源機構の支援チームが珠洲市で飲料水確保のために頑張り
国も県も全国から駆け付けたゼネコンをはじめ土木関係者が力を結集して
奥能登への道をどんどん開いてくれました。
小屋ダムについての情報を探して
近畿方整備局の方にお会いすればTEC-FORCEのことを聞きまくり
建設技術展でも出展されている企業の方や展示物から情報をとり
業界誌を漁り、情報のかけらをかき集めていました。
◆

そんな中、地震で最も被害が大きかった奥能登
輪島市、能登町、珠洲市に
9月21日、既往最大の豪雨がやってきたのです。
小屋ダムは珠洲市を守るダムです。
T2414(令和6年台風14号)が前線を刺激して
秋田県南部、山形県、新潟県北部、そして奥能登に凄まじい雨を降らせました。
秋田県と奥能登で線状降水帯が発生しています。
地震で被災していたために念のため低めの水位で
この雨を迎えましたが川の防災情報のリアルタイムデータで
心拍数が上がりました。

計器が故障した…
水位計…だけではなさそう
これは通信系のトラブルか?
同じく線状降水帯の下にあった北河内ダムのデータを見ると
こちらは故障なく表示されていました。

あちこちのデータを撮っている中、NHKが
国交省と気象庁の会見を放映し始めたのでそちらに注目。
会見で出てきたのは
「能登地域では北河内ダム(町野川水系)と
小屋ダム(鵜飼川水系)で洪水調節を実施中で
河川水位上昇を抑制しています。」
という説明。
頑張ってる
頑張ってる
でも
川防でデータが見られないから
心配で仕方がない
小屋ダムのデータがフラットになってから
豪雨の二山目がやってきました。
北河内ダムのハイドログラフで現場の様子を想像するしかない。
同じように雨域が同じ時間帯にかかっていたから
似たグラフになるはずだからと確保したデータだけで
小屋ダムの活躍を信じていました。