日本ダムアワード2024 その1
2025/1/1 更新
COVID-19が感染症5類になって
海外からの旅行客が物凄く増えて
帝都をはじめ、国内主要都市のホテル代が高騰して
安いお宿を探すのに一苦労することになった令和6年師走。
スマートEXを使えるようになったので新幹線のチケット確保だけは
昨年までと違って楽ちんになりましたがそれでも帝都に行くのは一苦労。
今回は早めに鹿の国を出た後、新横浜で降りて横浜にやってきました。
ランドマークタワー近くで見るのは初めて。
桜木町駅までやってきてまず向かうのは
日本近代水道最古の水道管が展示されている公園。
次に向かうのは近代水道発祥の地の碑のある野毛山公園です。
史跡・野毛山配水池の正面門扉。
日本の近代水道はパーマー技師の指導で始まりました。
港の見える丘公園に移動中にあった揚水ポンプ用風車レプリカ。
揚水用風車というあたりで萌。
P5Sの聖地巡りで港の見える丘公園に到着。
港の見える丘公園という名前を初めて知ったのがブラックジャックの単行本。
オフコースの「秋の気配」はここの情景のはずなんだけどとか
つらつら考えながら展望所へ。
港らしい風景見えました。
そろそろ渋谷に向かわねば。
◆ ◆
という事で渋谷到着。
どんどん準備を進めていきます。
東京カルチャーカルチャーの皆様の手際が良いのでサクサク進みます。
今年のダムアワード特製ダムカレー♪
バターチキンカレーだったそうです。
食べたいんですが…
イベント前は副交感神経を優位にしたくないのでご飯は我慢。
無事に終わったら食べる…。
今回は満席、ぎうぎうです。
ダムカレーの施工もものすごい数だったとか。
今年は低水管理と洪水調節で発表です。
低水管理には猿谷ダムをノミネートしました。
低水管理は渇水になった時にどれだけ苦労して水をやりくりして
ダムが頑張るかというネタが多めになりがちなのですが
今年は少し毛色を変えてみました。
今年、『山の向こうから水を引け 地図と地形でわかる 日本の川と流域外分水』
を出版されたみつはし様が著書で十津川紀の川総合開発のうち
奈良県に水を送る吉野川分水をご紹介くださったのですが
残り半分、紀の川北岸に奈良県の十津川筋の水を送るルートについては
ページ数の関係もありさらりと書いて頂くだけになりました。
仕方ない。
十津川紀の川総合開発は流域外分水ふたつも含んでいるし。
その紀の川北岸に水を送るルートを調べると
要になっているでんぱつ様の発電所と、水を一生懸命集める猿谷ダムが
けなげでホントに大変そうで、今年渇水になったわけではないけど
こんなに努力して水を送っているんだよという事を紹介したくなり
ノミネートさせてもらったという経緯です。
でんぱつ様の西吉野第一発電所と黒渕堰堤と西吉野第二発電所は
灌漑発電所ですかというくらいシビアに水を計算しつくして
紀の川北岸地区に供給しているのです。
和歌山県はフルーツ王国なので、果物だったら水稲みたいに
たくさん水はいらないよねと思っていたら…
責任放流期間がまさに水稲のシーズン。
猿谷ダムはそんなに大きなダムじゃないのです。
周辺の渓流取水もしっかり行って頑張って貯水池にお水を貯めています。
国土交通省唯一の利水専用ダムです。
でも紀伊半島大水害の後は洪水調節を求められるようになったので
台風シーズンには水位を10mも下げる運用です。
ただでさえそんなに大きくない貯水池なのに治水容量確保しなくてはならず
水を送るでんぱつ様の発電所は水をとことん大事に発電しつつ
西吉野頭首工まで水を送らねばなりません。
出水で発電所にトラブルがあろうが
発電できないくらいの少ない水量だろうが
受益池は「お み ず くーださい♪」と待っています。
令和6年はまだ幸運で長期の渇水は発生せず
安定して降雨に恵まれましたが
非洪水期に水位を下げて設備更新等の工事をしようとしていた矢先に
やってきたのが前線性降雨。
猿谷ダム、ゲート放流せざるを得ませんでした。
でも大丈夫。
猿谷ダムのゲート放流は無駄にならないのです。
下に風屋ダムが控えているので無駄なく電気になります。
シリーズダム、ホントに素晴らしいな♪