足羽川ダム工事現場見学 その2

美山町のモニュメントを見た後に移動してきたのは
足羽川ダムの基準点でもある不動橋のすぐ横にある
道の駅・一条谷あさくら水の駅です。
足羽川頭首工の横にあります。
ここで水位観測局舎を探したのですが
水位標と水位観測器しか見つからなかったので
局舎はないのかと思います。

続いて移動してきたのはもう福井中心部から近い春日地区です。
ここに「破堤復旧之碑」があります。
この石碑の高さがこの場所での浸水位を示してくれているそうです。

当日の様子が詳しく記されています。
梅雨前線により明け方から昼前にかけて激しい豪雨に襲われ…
六時間雨量で228.9mmを観測…
足羽川の推定最大流量は流下能力を大きく上回る2400m3/s…
堤防から越水し、破堤に至っています。

石碑と堤防の間にお地蔵さんがおさめられたお堂がありました。

そのお堂に福井水害の実績浸水深を示すマーカーがあったのです。
他の場所でも探しましたがここ以外では見つけられませんでした。

20年前に切れた堤防はしっかりと修復されています。
対岸は福井市の中心部。
広い川幅の足羽川です。
◆

災害関連のモニュメントを見学した後、お昼ご飯にやってきたのは
福井グルメで有名なヨーロッパ軒。

初・ヨーロッパ軒だったので色々食べたいけど胃袋は有限問題で
トリオ丼というものを食べました。
エビフライとメンチカツととんかつ。
美味しかったのでこの量でもサクッと完食出来ました♪

佳様の愛車を福井駅近くのパーキングにとめて
集合場所に行く前に恐竜だらけになっている駅前をうろうろ。

東口でトリケラトプスのお尻をみつつ
集合場所で待機です。

バスが到着しました。
ここから約40分で足羽川ダム建設工事現場に移動します。

到着しました。
ダムギャラリーあすわ。
工事現場の少し下流にある資料室です。

パネルの写真を撮ろうとしましたが天井灯が反射して綺麗に撮れませんでした。
足羽川ダムパンフレット(pdf 35.4MB)
でもパネルと同じ写真等は見ることができます。

左は先ほど現場を見てきた春日地区の破堤前の状況です。
越水の後に破堤し、濁流が市街地に流れ出しました。

足羽川ダムは流水型ダムとして国内最大級のダムです。
そして、他の流水型ダムと全く異なるのはゲートを持っている事です。
竣工している流水型ダムはすべてゲートレスダムです。
このゲートがあるのでどんなタイミングでゲートを開けるのかによって
ハイドログラフが全然違うものになってくるので
ハイドログラフにこだわる愛好家には謎の多いダムになっています。
そして河床と同じ高さにゲートが設けられるという事で
こんなに水深が深いとんでもない水圧がかかる状態で
どうやって開閉するのかが気になって仕方がない。

こんな大深度で動くゲートってどんなものなんだろうかとゲートの説明パネルを読みます。

ゲートを受注されたのは豊国工業様。
そして…
え…
う、うそっ…
スライドゲートだとぉぉぉ???
えっえっえっ
スライドゲートなのぉぉぉ???

どうやって扉体の前後、充水するのよぅ
その部分が模型から見えないんですけどぉ
土砂も流れてくるんだし戸溝に詰まらないように洗浄するパーツはないの???
どういう運用するのかわからない~
色々考えたけれどまったくイメージがわかなかったので
近畿地整の中の人に質問。
「貯水位高い時にこのゲートどうやって開け閉めするんですかぁ」
「そんなに水が溜まっているときに閉めません」
「え ? 」
「洪水の前に閉めるんです。だから充水とかしなくていいんですよ」
「えっ 洪水の前に閉めるんですか」
「はい。それで水を貯めていきます」
「開けるときはどのタイミングですか。凄い水圧かかりますよね」
「貯水位が高い時には開けないんですよ」
「どうやって水位下げるんですか?」
「少し高いところに小流量放流設備があります」
「あ、はい。あります」
「そこから水を出して貯水位をある程度下げてからゲートを開けるのです。
物凄い水深で水圧がかかっている状態で開けるわけではないのですよ」
底部のゲート付きの吐で水位を下げると思い込んでいたので
予想外のお答えにびっくりしました。
そうなんだー。

部屋の隅っこに定礎石見つけました。

足羽川ダムのもう一つの特徴はなんといっても導水トンネルを備えて
ダムのない川の水を貯水池に引き込むことで
広い範囲の洪水を防ぐ設計だという事です。
こういう周りの川の水を集めて貯留したりする技は
首都圏外郭放水路のお仕事でどれだけ効果が大きいかを
たくさんの人が知ってくれるようになってきたと感じています。
福井県は県ダムでもダムをつなぐ仕組を持っていますし
こういう技に適している地形なのかも。

導水路の模型実験で使われた実物も展示されていました。

現在進められているのは足羽川ダム第一期工事という事で
導水トンネルの二つをいっぺんに進めているわけではなく
水海川導水トンネルを先に作っています。
赤谷川、、割谷川、足羽川の水を集める足羽川導水トンネルは
第二期工事になるという事でした