立野ダム コンクリート打設完了 記念イベント その2


左岸側を見上げたところです。
まだ仕上げ作業中のようなフーチングの段々。
その下、左岸側の底部に越流堤が見えています。

一番底にある水位低下用放流設備への土砂の流入を
抑制するために越流堤です。


人の姿が近くにあるので底部の放流路がどれだけ巨大か
分かりやすい写真が撮れました。


今年初めに行われた見学会ではたくさんの方がこの中を歩きました。
佳様もお越しになっていました。

その後、仮排水路が閉塞され、元の川の位置に水が流れるようになりました。
このトンネルはもう川の一部みたいなものです。

◆ ◆


貯水池側からの見学を終えて天端の式典会場に移動してきました。
南阿蘇鉄道の線路をはさんで一段高い所に
一般の参加者の方の席が準備されています。

以前、見学させてもらった時はまだ堤体の高さが半分以下の時でした。
その時に良いコンクリートをてきぱき一生懸命運んでいた
トランスファーカーの姿ももうありません。
バッチャープラントも足の跡だけになっていました。


式典会場の後ろのテントには立野ダムの説明パネルが並んでいました。
報道の人にこそ、この部分をしっかり見てほしいのですが…。
お越しになるのは専ら一般の方でした。
それはそれで嬉しいです。


式が始まる前に本日の主役の場を見せて頂きます。


ここはケーブルクレーンが運んできたコンクリートバケットの
中身をザーっと空けるスイッチが並んでるテーブル。

ボタンの横に着用されるヘルメットが準備されていました。
現場なのでヘルメット必須です。


式次第がこちらになります。

クライマックスが記念石埋納と打設完了之儀になります。

文字を見た時にパッと頭に浮かんだのは
絶賛、試験湛水中の水資源機構・川上ダムの同じ式典の記録動画でした。

立野ダムとは違ってダムの合理化施工である面状工法のELCMで打設していたので
最後の打設でもコンクリートバケットが運んできたコンクリートを
均一に滑らかに仕上げていたのはバイバッグでした。


ここが最終打設分のコンクリートが到着するスペース。
レッドカーペットでばっちり装飾。


そして国内最後の柱状ブロック工法で造られたダムになるかもしれない立野ダム。

コンクリート打設完了に用いられるのはバイバックではなく
当然のようにバイブレーター。

しかも

 黄 金 の バ イ ブ レ ー タ ー ♪♪


なんて美しく塗装されているのでしょぉ!!!
チューブも紅白でリボンの花までついています♪

凄い凝りよう♪
こういうの大好き♪


立野ダム管理所の建物も出来上がっていました。

旧立野小学校でお聞きしましたが、立野駅も新しくなっているとか。
立野ダムの横にできるという駅の場所も気になるところ。
今度来る時はまた鉄道で現地入りしたい。


天端レベルで気になる物がたくさんあるのですが
直下のこのカッコいい副ダムと
その向こうで再開の時を待つ九州電力様の黒川第一発電所建屋。

ここで見えているすべてのインフラが元気に働きだした時にもう一回来よう
人のために頑張るインフラをしっかり讃えに来よう
という気持ちになります。

立野地区のシンボルのような山から走ってくる水圧鉄管が
今、まさに撤去されつつあるから余計にその思いが強くなるのです。

あの素晴らしい水圧鉄管が姿を消すなんて…。
でも、この場所で電気を生み出す仕事はまだ続くので。
再開できるように今、工事が続いているので。

力いっぱい応援したいのです。


しかし
このチーズケーキのような素敵な副ダムの色気はすごい。

これ、凄く、個人的に、萌えました。
この副ダムかっこいいぃ〜♪


堤体はというと、まだ上部工や天端舗装など作業は色々残っていますが
流水型ダムとしての機能はもう使える状態です。

このあたりの匙加減がわからないようで
完了式典なのに周囲はまだ工事真っ只中感満開であるために
コンクリート打設完了ってどういう意味ですかという質問が
繰り返し、報道関係者から飛んでいました。

ビルや橋といった単体の構造物の式典だったら
こんな風に足場が付いた状態で完了という言葉を使わないからでしょう。


ばたばた走り回っていましたが、式典始まりましたら
佳様と二人で分担して式典の記録撮影です。


式典途中で南阿蘇鉄道の列車がテスト運航で何度か往復されていて
そのたびみんなが鉄道に注目してしまうのはご愛敬。
南阿蘇鉄道、令和5年7月15日、全線運転再開なのです。