令和5年 小屋平ダム見学 その2


小屋平ダムの右岸にあるのは排砂路と流木路です。
流木路は堤体に流れついた木や流塵を流すところです。

参考文献として国会図書館デジタルコレクションでみた資料には

“堰堤地点は川幅狭く、且洪水位高きため、特にローリングゲートを使用し、其径間
28.5m、高さ6.5mのもの2連とし、之に隣接して右岸に流木路、排砂路を各1条、左岸
には排雪路1条、排砂路2条を設けた。排砂路にはテンターゲートを、排雪路にはス
ルースゲートを使用し、且各門扉前には予備としてスルースゲートを備えてゐる”

という記載がありました。


排砂路の奥に鎮座するテンターゲートちらり。
これ以上は見えません。


左岸側には2条の水路が見えていました。
放流もしているのに、こちらからも中々の水が出ているので
これが何なのかとても気になりますが参考文献から察するに
左岸側の排砂路と排雪路の吐口っぽいです。


目の前にキアゲハがひらひらとやってきたので
おお!#みずいろネット的に良いモチーフ!
と、思いましたがこれはエントリーできない写真。
特別見学の時の写真だし。


昭和11年竣工ですから1936年。
今年で87歳。来年米寿。

エプロンも傷んできています。
黒部川に立つという事はこういうことなのです。

ご案内くださった黒部川水力センターの方も
ここの補修に取り掛かりたいと仰っていました。


欅平に向かう軌道とは別の構内への引き込み線の横を通って
わくわくどきどき堤体に向かって移動します。
きょろきょろしていたら絶対線路で躓くから足元注意で進んでおります。


こちらは沈砂池の末端にある取水口の制水ゲート格納庫です。

豪雪地帯なので色々な設備、機械は建屋内格納。
設備は全部コンクリート製の頑丈な構造物で守られています。


こちらは沈砂池の上流側のゲート格納庫の壁です。
大迫力。

まずダムの横にある管理所にお邪魔して
小屋平ダムについての説明を受けました。
豪雪地帯なので通路はみんな屋根があって繋がっています。


最初に向かったのはトロッコ列車からも扇形がちらりと見える
右岸の取水口です。


扇形の建屋の下にスクリーンと柱ともう一つスクリーン。
除塵機もあります。

ファンタスティックで興奮しすぎ。
美しすぎてちょっと心が危ない。