令和5年 小屋平ダム見学 その1
2024/2/11 更新
黒部峡谷鉄道で宇奈月駅から欅平駅までの車窓からは
黒部川の美しい渓谷美と、急勾配の日本の河川ならではの
凄まじい土砂の流れを両方見ることができます。
厳しい自然と立ち向かい、国内有数の電源地帯として
この場所を開発した関西電力様の発電所やダムも
短い時間ですが目にすることができます。
猫又堰堤と黒部川第二発電所を後に、鐘釣駅を通過して進んでいくと
もうひとつ、ダム愛好家の目を引くダムが現れます。
小屋平ダムです。
一般客は降車できない小屋平駅。
ホームの向こうにちらりとクレスト部だけが見えるのです。
停車時間がわずかにあっても撮りたい所が多すぎて
いつも、わーっと大慌てになってしまうのです。
貯水池側からもなんとか見えないかと粘りますが
トロッコはどんどん欅平に向けて進んでいきます。
貯水池左岸側に見えているのが黒部川第二発電所への取水口です。
黒部峡谷鉄道からはこのくらいしか見えるところはないのです。
2023年、初秋
#みずいろネット 第一回フォトコンテストで最優秀賞を取った佳様の
「お好きなダム・発電所を見学」権で小屋平ダムを見学できることになりました。
黒部峡谷鉄道・宇奈月駅から関電様の専用車両に乗車です。
出発してすぐ見えてきたのは宇奈月ダム建設時の仮排水トンネル跡です。
ホテル黒部の対岸ぐらいの位置でしょうか。
宇奈月発電所のすぐ下流になります。
湖面橋越しに宇奈月ダムを見るこの辺りは
黒部峡谷鉄道を紹介するTV番組などで鉄板のポイントです。
同じくらい大人気なのが新柳河原発電所です。
欧州古城風はもちろん素敵なのですが
個人的には宇奈月ダムができるまでここにあった柳河原発電所の
上部水槽を改造して使っているというあたりに萌えます。
先人が作り上げた最高の場所に設けられた設備を
大事に大事に使うというあたりがキュンとくるポイントです。
どんどんトロッコが進んで出し平ダムの横まで来ました。
出し平発電所、維持流量を使ってお仕事中♪
トロッコから撮れた発電所紹介看板。
平成27年にできました。
黒部川で一番新しい発電所です。
出し平ダムのダム名碑、遠いっ。
ピント合わせる前に通り過ぎてしまう。
あっという間に出し平ダムの横をすぎて次に現れたのは
猫又堰堤と黒部川第二発電所です。
出し平をすぎて不帰谷を過ぎて鐘釣駅を過ぎて
小屋平ダムが見えてきました。
一般客降車不可の小屋平駅に降りました。♪
小屋平ダムの紹介看板には
“黒部川第二発電所堰堤”の文字。
あくまで発電所が主役なのです。
小屋平駅で降車して、ホームの端に行かないと見られない姿。
トロッコの車窓からはホームが邪魔をして見られない小屋平ダム全景です。
1936年(昭和11年)の建設当初の設計では
ローリングゲート付溢竜型重力式
總高49.4m
調整水位5.0m
有効貯水量200万m3
でした。
現在はローリングゲートではなく斜め引揚式のシェル構造ローラーゲートで
あちこち補修もされており、なにより黒部川ですから堆砂もそれなりに
進行していますので数値はいろいろ変わっているかもしれません。
堤高は変わらないけど。