令和5年 出し平ダム その2


出し平ダムの管理所の表札を取ろうとしたら
出し平ダム寮でした。
職場と寮が直結。
豪雪地帯ではとてもありがたいはず。


こちらが管理所の表札。
出し平ダムからのお水を発電に使っているのが音沢発電所なので
音沢発電所ダム管理所になります。

電力会社様にとってはあくまで発電所が主役ですから。
工事誌も音沢発電所工事誌でその中にダムのパートがある構成(のはず)。


管理所&寮の前から見た堤体です。
出し平ダムの正面はなかなか見ることができないので貴重なアングルです。

ゲートが大きすぎる。

堤体に残る縞々の水位痕跡で見ても
色が変わっているのは2/3くらいの高さまでですが
それでも越流標高から10m以上の高さがあるはず。

出し平ダムのクレストゲートは
H 18.751m
W 10.700m
です。


ほんの僅かですが堤体のダム軸は弧を描いています。
ここからでは分かりにくいので天端を横から見通したらわかりやすいはず。


天端に移動します。
親柱のダム銘板です。


天端に進むとたくさんのライニング材が積まれていました。
更新時期のようです。


「右岸開水路部」の文字があります。
ライニング材は排砂路の壁部分は厚さ13mmで
床部分は32mmで暑さが異なるのです。

大きさは一枚が498×498mm。

小屋平ダムの左岸の排砂路で2年かけて適した鋼材を調べて
選ばれたのがSM41という鋼材です。


天端を見通したところです。
わずかにカーブしているのがわかります。
ほんの少しだけですが。


説明を受けているのはクレストゲートではなく
排砂ゲートの一番貯水池側の上流ゲートです。


排砂路には3枚のゲートが並んでいるのです。
貯水池側の上流ゲートはスライドゲートです。


ちょっと文字が読みにくくなっていますがスライドゲートの銘板です。


排砂路の構造です。
貯水池側のスライドゲート、
中間にあるローラゲート
下流側がラジアルゲートです。

上流ゲートは保守点検の際に止水するための物で
排砂時の主役は中間ゲートのローラーゲートです。
下流ゲートは止水と非常用のラジアルゲートになります。


ちなみに宇奈月ダムでは
止水のゲートも主役の調節ゲートも下流の副ゲートも
全部高圧スライドゲートだったりします。


こちらはクレストゲートの銘板です。
現在放流中の2番ゲート。


量は大したことありませんがそれでも勿体ない勿体ない。
利水ダムは幸せ水位でいてほしい。


ゲートピアと高い高い導流壁の間から見る直下はこんな感じです。


ゲートのアームに「2」の字があって
こういう要素に弱い自分はひとりで喜んでました。
ナンバリングってかっこいいじゃなーい。
しかも「2」だし。
1でも3でもなく2だし♪


放流していますが貯水位はこのくらいでそんなに高くはありませんでした。
でも排砂運用はとても細かく水位を調節しなくてはならないし
下流の宇奈月ダムと連携しなくてはならないし
なにより発電でお水を無駄なく電気にしなくてはならないし
運用はほんとに大変だと思います。


音波式の水位計測計発見しました。


右岸の管理所&寮の横にあるのが取水口です。
出し平ダムの発電用取水口は2か所あって
それぞれお水が届く発電所が異なります。


手前が音沢発電所への取水口。
奥にあるのが宇奈月ダム湖畔にある新柳河原発電所への取水口になります。

鋼製網場がメカメカしていて大変カッコいいです♪♪