ダム工学会中部近畿ブロック with Dam☆Night2022

天竜川のJ POWER発電所 見学 その2


竜山橋を渡りきって左岸側にやってきました。


船明ダムの日本一の大きさのローラーゲートには及ばないとはいえ
凄く巨大なのは間違いない秋葉ダムのローラーゲートです。
全部で8門あるうちの両端を除く6門は扉高13.5m×幅14.0m。
両端の土砂吐ゲートは扉高15.0m×幅10.0mです。


左岸側の秋葉第二発電所の門扉には読みやすいけど味気ないフォントの表札。


天端にはこのようなカッコいいプレートです。
どなたの筆かは分からないですがカッコいい字です♪


天端に戻ってきました。


傾きが変わっています。


近くにいた作業員の方にお聞きしたところ
これはフローティングゲートで今やっている作業は扉体の中に
注水して扉体を立てていく作業だという事でした。


扉体の中はパーテーション分けされていて深い所から順番に
水を入れていけば扉体は浮力で自然に起き上がっていきます。


扉体が立ったらどうやって圧着するのかとお聞きしましたら
ゲートの前まで曳航して、ぴったり位置決めした後
洪水吐ゲートを開ける事で水圧で圧着できるという事でした。

かしこーい♪なーるほどー♪


どんどん起き上がっていく様は見ていて楽しいですが
本日は予定が詰まっていますのでこの後、佐久間町に移動です。

◆ ◆


という事で佐久間町にやってきました。


待ち合わせ時間に余裕があったのでB型鉄橋付近を雨の中、散策。


川面を青いキラキラしたものが、ばびゅーん!!と、飛んで行ったのでカメラを向けたら
お魚捕まえて呑みこんで満足しているカワセミ君でした。


B型鉄橋は正式名称がB型鉄橋なのか気になっていたので
橋の親柱を探しましたが見つからず。
橋の名前を記したものも無く、なんだか不思議な感じです。

でんぱつ様の佐久間電力所の近くで本日の見学メンバーと
集合してから、佐久間電力所の構内に移動です。


会議室で本日の見学場所、佐久間発電所と新豊根発電所の概要説明を受けます。
わぁい♪でんぱつ様のヘルメット♪

天竜川水系は日本有数の電源地帯という事で戦前から水力発電所とダムが造られてきました。
戦後は電源開発促進法もあり、大規模な水力発電用のダムと発電所が建設されました。
現在、水力発電所は約60ヵ所、出力を合計すると約219万kWにも達します。

このうち、でんぱつ様の発電所は9ヵ所で認可出力は172万9600kWとなっており
ひとつひとつの発電所がとても大出力であることがわかります。

佐久間発電所(1956/4/22)
秋葉第一発電所(1958/1/11)
秋葉第二発電所(1958/6/12)
水窪発電所(1969/5/24)
新豊根発電所(1972/11/30)
船明発電所(1977/4/20)
佐久間第二発電所(1982/7/1)
早木戸発電所(1985/6/28)
秋葉第三発電所(1991/8/16)

ハイダムは佐久間ダム、秋葉ダム、水窪ダム、新豊根ダム、船明ダムの5基で
早木戸、有本、門桁など取水堰堤(ローダム)が3基あります。

ここ、佐久間電力所で管理されている発電所には
その水量や立地でさまざまな水車が備え付けられているので
こちらの電力所勤務になると国内の大規模水力発電所でよく使用されている
ほとんどの水車型式に詳しくなれるという素敵なエピソードをお聞きしました。


まず、最初に見学させていただくのが佐久間発電所です。
年間発電電力量日本一を何度も獲得している水力発電所のキングオブキング♪

水力発電は自然エネルギーで天候の影響を受けることも
しばしばなので常に一位というわけではないですが
佐久間発電所は常に日本最大級の発電電力量なのです。


エントランスに並んでいたのは佐久間電力所管内の水車の模型達です。


フランシス水車にペルトン水車にポンプ水車(フランシス形)にチューブラー水車。
大規模水力発電所の主力水車が全部集まっている感。


こちらが本日の見学の主役の新豊根発電所の水車模型です。
(当日撮った写真がぼけていたので昔、撮った写真です)
とにかくでっかい、ほんとにでっかいとお聞きしています。


こちらは潜水艦みたいな可愛らしいフォルムのプロペラ水車になります。
今いる佐久間発電所の対岸にある佐久間第二発電所で活躍している水車です。


低落差大水量に適しているプロペラ水車。
有効落差は12.3mで最大使用水量は306m3/s。

最大使用水量は306m3/sは佐久間発電所と同じ量です。
つまり佐久間発電所で発電した水がそのまま川の向こうに渡って
又、発電してくれるという素晴らしいシステム♪惚れる♪