安威川ダム リップラップ間詰め体験 その4


下流側に横断しますのでロック材とフィルター材とコア材を
ふみふみ移動です。


無事にコアを超えまして下流側のロック材の上です。
いや、特に足元注意とかはありません。
しっかり締め固められていますので足跡もほとんどつかない感じ。


大阪都心部方向のもやっていた空気が少し晴れたので
あべのハルカスがややはっきりと見えてきました。


リップラップの巨石を見事な技で並べていく
美技を披露してくださっているバックホウにお近づき♪


リップラップの巨石を並べている最前線にお邪魔させて頂きました。

巨石のフラット感が凄いです。
これ全部バックホウで一個ずつ高さ揃えて並べてきたのです。
成形リップラップ、どれだけ気の遠くなるような作業なんだ…。


軍手にハンマー。
こちらのお道具セットでリップラップ間詰め作業を行います。


こちらが間詰めに使う、選ばれた砂と、ちりとり&ミニ箒が積載された一輪車。


安威川ダムは通常のロックフィルダムとは異なり
美しい陰影を作り出す特殊な間詰めを行っています。

普通のロックフィルダムのリップラップは
捨石と呼ばれる、成形しないでロック材をころんごろん敷きつめているタイプか
限りなくフラットに見えるくらい石の面をそろえて並べていく張り石タイプに大別されます。


捨石リップラップ代表 御母衣ダム
超絶男前捨石リップラップ♪

張り石リップラップ代表 殿ダム
ここまで鏡にする必要がありましたか美麗張り石リップラップ♪
ちなみに貯水池側は丸石というこだわりが凄い♪

リップラップの巨石の役目・仕事は重しです。
なのでどちらでも仕事の中身に変わりはありません。

でも地震の多い国土ですから
堤体に変状があったりしたら目視ですぐ異常の有無が分かりやすいのは
やっぱり張り石です。
ぺたんこフラットだから。

でも今はフィルダムで堤体の変状の有無の確認は
専らGPSになってきていて
あまり関係なくなってきているような印象です。

なにより日本が誇るゾーン型フィルダム技術は
地震が起きても堤体がさらに締め固まるように設計されているわけで
日本のダムのバイブル、河川管理施設等構造令が出てから
築堤されたダムに於いては心配ないです。


萩原様がCMEDの方の模範作業手順を確認しておられる様子。


直径150-200mmくらいの選ばれた石を巨石の間に敷き詰めて
ハンマーで叩いてぎゅうぎゅうのきちきちに詰めます。
次に、選ばれた石の隙間に選ばれた砂をさらさら流し入れて
箒で隙間に砂を誘導して更にハンマーで叩いて
また砂を充填して…
を繰り返して間詰めしています。


これがプロの方が間詰めした部分です。

巨石から掌一つ分くらい低いところで間詰めすることで
巨石の陰影がはっきりするという安威川ダムのこだわり技術。


萩原様、真剣に間詰め作業実施中。


ほんのちょっとだけダム建設現場で作業に参加させてもらった体験。
萩原様は別のダムでも岩盤清掃体験されていますので
建設作業体験ダム二基目だったそうです。

自分はここ、安威川ダムで岩盤清掃体験させて頂いているので
ここだけ♪


自分は広い面積に手を出すと綺麗に仕上げられる自信はないし
素人が触ったところはプロの方にきっちり点検して仕上げ直してもらわないと
ダムの品質にかかわるなと思ったので御迷惑をかけないように
狭い範囲で間詰め作業体験させて頂きました。


下流側リップラップで間詰めに使う選ばれた石達。

上流側と下流側では間詰めに使う材料が違うそうです。
上流の貯水池側ではこれより少し小さいサイズの選ばれた石を
ぎゅうぎゅう間詰めして終了です。
陰影を美しく描き出す下流側とは作業が異なります。


ぱたぱたはためく幟はこのエリアで作業している人がいるよと
行きかう重機・建機のオペレーターの方にお知らせする役割のほかに
展望台や道路から堤体と作業を愛でる人に
あ、あそこで間詰め作業頑張っておられる♪
ご安全に〜♪

と、応援する目印にもなるというお役目もあると思います。


御案内くださっている所長様からパッと示された先には生駒山。
ああ、電波塔ですぐわかるシルエット。
安威川ダムから生駒山が見える…ということは


令和3年度土木学会選奨土木遺産に認定された
生駒ケーブルに乗って
生駒山上遊園地に行って
飛行塔に乗って
高いところから安威川ダム探したい。

空気の澄んでいる冬にやろう。
天端まで出来た安威川ダム探そう♪

次の○○からダム見えたネタ確定。