令和2年の豊稔池 その2


豊稔池の取水設備はゲート1門とバルブ2条。
洪水吐(余水吐)はサイホンが5ヵ所と非常用の越流頂が4ヶ所となっています。

越流頂から水が出ている写真は
中国四国農政局の
農業農村整備事業と多面的機能(香川県 豊稔池地域)のページなどで見られます。
美しいです♪


こちらは重要文化財指定の説明板です。
貴重な工事写真が使われているのが嬉しいです。


そーそーそーそー。
マルチプルアーチはバットレスの進化した形なの。
先駆的な構造形式♪
そーそーそーそー。
なので海外では施工例多いのです。
バットレスより施工プロセスがシンプルでなおかつ強固だから。


堰堤様式選定者が杉浦 翠技師
顧問が佐野藤次郎技師
設計主任が木村真五郎 技師

マルチプルアーチを選定したのは杉浦技師なんですね。


説明板でるんるん下気分になった後は堤体を愛でます。


ぱしゃぱしゃ出ているお水の方へ。


豊稔池の堤体の左右は河道からすこし高くなっています。
サイホンが豪快に吐くと、中々の厚さの水流が前に飛びますので
着水する部分はがっちりと石張で床固めされています。


ただ、豪快に越流したときにそれなりに破損しやすいところもあって
石張りがぶっ飛んだ跡を見たこともあります。

そして今は石張りがボルト止めされていて
ちょっとやそっとの放流にも越流にも負けない頑丈な修理が施されていました。


元々の河道は左岸より。
右岸直下から河道の方に至るまでにひとつ副ダムが設けられていました。
これで水縟池を形成しています。


堤体直下の河道にはシルが設けられていて
そのうえを歩いて対岸に移動できるように整備されていました。
階段も綺麗になっています。