千苅貯水池100周年おめでとう その4


千苅ダムをこのアングルで見られるのは本当に貴重です。
満々と水を讃えた貯水池と取水塔とさらさら越流しているのが
いっぺんに見られるなんて贅沢♪


この小高い山に上がる階段の途中からは
貯水池の左岸側に副堤の越流頂が見えるのです。


副堤も美しい石張のようです。
越流頂には等間隔で角落としの溝を持ったピアがあります。
設計図面で副堤は“放水堰堤”と記載されています。


当日現場で展示されていた図面の一つです。
赤枠で囲った部分が副堤(放水堰堤)。
青枠で囲った部分がトンネルになります。


これは初めて千苅ダムに来た時の写真です。2003年。
丁度大雨の後だったので主堤体も盛大に越流していますし
左岸の山の中腹のトンネルからも豪快に流れ出ています。

千苅ダムのゲートは一番上の高さまで引き上げられているのが定位置。
洪水期はゲートを下げます。
水流はゲートの下から出るのではなくゲートを越えて流れ出てくるのです。
ドロップゲートと同じ動作です。
◆ ◆
千苅ダムの治水活用について、2年前にニュースが流れました。

2017年の神戸新聞のweb記事です。
ダム愛好家が騒然となり、「あの美麗堤体に手を加えるのはやめてーっ!!」
という悲鳴があちこちから上がりました。
治水活用については最近始まった話ではありません。

これは2006年の神戸新聞のweb記事です。
昔から要望があったのです。
2018年年度末に兵庫県様が発表されていた計画がこちらです。
千苅ダムはすでに水道専用ダムであるにもかかわらず
治水協力(治水活用)として制限水位を取って運用されています。

なので夏場は放流を見に行っても
かなりの降雨の後でもない限り見られないのは仕方がない。
千苅ダムの美麗越流は寒いころからが多いわけです。
この計画に書かれているとおり
千苅ダムの主堤体に外観を大きく変えるような工事は行われません

左岸の副堤に更に制限水位を1.0m下げられる仕組を作る事で
治水協力(治水活用)出来るようにするものなので
全国の千苅ダムファンは心配しないでいいと思います。
◆ ◆


見学以外のお楽しみはこのスタンプラリー。
場所は本日解放されている千苅広場の中の東屋、コンプレッサー室
千苅橋、佐野藤次郎技師胸像、水天宮こと丹生川上神社分祀
それぞれの場所にスタンプが設置されていますので集めます。


てくてく上り下り。
千苅ダムのためなら三往復位大丈夫っ。
はっと気がつくと朝より明らかに水量が多くなっています。


千苅広場の東屋に到着です。


ばっちり道中スタンプ押してきましたので♪


すると、なんと、こんな立派な物を景品としてもらう事が出来たのです。
竣功時の千苅ダムの写真がプリントされたクリアファイル。
凄いっ!!凄いよぅぅ!!
今より6m低かった竣功時写真だよぅっ。


大きな東屋は二棟あり、その屋根には
神戸市の近代水道の歴史を語ってくれる貴重な写真がたくさん飾られています。


そしてパネル展示では佐野藤次郎技師の紹介も♪
千苅も美歎も豊稔池もみーんな佐野藤次郎技師の作品♪
かっこいい〜♪


工事中の写真もありました。
奥平野の博物館でまた詳しい史料見られるかなぁ…。


当日は天端と左岸の丹生川上神社・水天宮までが一般開放されましたが
水道局の方に詳しいガイドを頂きながら回る事が出来るツアーが準備されました。


当日は全国からのダム愛好家仲間はもちろん
一般の方もたくさんお越しになっていました。