平成30年7月豪雨と日吉ダム その2


前線が過ぎて数日後
日吉ダムにやってきました。

水位はもうすっかり下げられています。
この日、洪水期準備水位までドローダウンを実施し
ようやく目標の水位に到達した日でした。


朝日を浴びる堤体には洪水痕跡の細かなシルト分による泥の汚れが付いています。


今回の防災操作での最高水位は
7月6日17:00-18:00のEL201.39mでした。
T1318(平成25年台風18号)の時の記録、EL201.87mとほぼ変わらないほどの水位です。


昨年設置されたマーカーにも流塵が押し寄せていました。
一昨年はこの場所に切り株がずーーっと引っ掛かっていて
それが最高水位を教えてくれていたのです。


T1318の防災操作時の最高水位。
EL201.87mを教えてくれるマーカーです。


ダム湖を見ると裸地がくっきり。
そして裸地の上に、木々の上に残る縞模様。


ここまで水位が上がったことを
木々の葉を白っぽく泥の色に染めた洪水痕跡が教えてくれました。

本当にとんでもない高さまで水位が上がっていたのです。


天端から下流を見ました。
まだドローダウンが続いています。
左岸のジェットフローゲートから放流されています。


美しく整備されたスプリングスパーク芝生広場。
はがれたりしているところもなく葉っぱなどのゴミは相当押し寄せたはずですが
すでにお掃除がなされていてすっかりきれいで洪水痕跡がありません。


日吉ダムの左岸道路を上流に移動して
世木ダムにもやってきました。

すっかり水位が下がって越流もきれいに見えています。


世木ダムの上流、左岸側です。
ここでも木々の葉に泥の汚れがはっきりくっきり残っていて
水位がどこまで上がったのかを教えてくれています。


こちらは下流の左岸側。
日吉ダム湖側になります。

世木ダムはゲートレス化されていますが
昔ラジアルゲートが設置されていた時のピアの段は残っています。

そこより少し低いくらいの高さまで水位は上昇していたようです。


ここは堤体から0.5kmほどのスプリングスひよしの横の川岸です。
大きな木が一本、根っこから流れてここに残されていました。
ここで起き上がらせたらここで根を張りそうな感じ。

円形橋のすぐ下流の左岸側から流れてきたようでした。


スプリングスパークがあまりにも綺麗なので吃驚したのですが
数日後の日吉町観光協会による花火大会が予定通り開催されるという事で
準備が進められていたからでした。

過去には台風で中止になることもありました。

今年は既往最大の前線性降雨が来たのに
無事に直後のイベントが開催されるという事で
日吉ダムが限界まで戦った証の一つだねという
嬉しい気持ちになりました。