早明浦ダムを讃える会 その3

吉野川水系の基礎情報を頭に入れた後
今回のイベントで一番注目を集めていたかもしれない
うどん県のうどん用水疑惑についてのお話が始まります。


これは池田ダム右岸にあるうどん用水取水口です。
こらこらこらーじゅ。
こんなコラージュ作っても笑って許してくださるうどん県の方に感謝。

まず前ふりとしてwebでよくネタにされている
「うどん県がうどんをゆで過ぎると早明浦ダムが枯渇する」
「四国四県は水問題でいつも仲が悪い」
というエピソードを紹介しました。

それについてもしその通りなんですよって言われたら
企画が崩壊するなーとか心配していましたが
もちろんそんなことはありませんでした。


うどん県の方による「香川用水について知ってもらう」の講演です。
お客さんめちゃくちゃ真剣なまなざし。


全てのスライドにうどん県のマーク入ってるの。

これは四国四県の県庁所在地の年間降水量のグラフです。
高知が飛びぬけていて徳島もまぁまぁ降っていて
高松と松山の低さが際立つけど一番低いのがやっぱりうどん県高松。


香川用水は早明浦ダムで貯留した水をまず池田ダムに送ってもらい
池田ダムから導水路トンネルで貰っているのです。
送られる水は水道用水、灌漑用水、工業用水で使用されます。


そして日本全国で大変な水不足が起きて渇水列島と言われた平成6年渇水。
うどん県も愛媛県もホントに大変だったのです。
この時は琵琶湖もかつてない低水位を記録しました。


香川県は早明浦・池田から水をもらえるようになったから
ため池を潰したというエピソードがwebでよく流れていますが
そもそもため池の水って水道用にも工業用にも使えません。

ライフラインの水道用水を確保するために作られたのが
水資源機構の宝山湖こと香川用水調整池です。

宝山湖は100%が基本。
ここの水を使うという事は緊急度が高くなったことを示します。
しっかり補給して必要量を確保して働いてくれていますね。


そして雨が降らない北四国ですが少しでも自力で水を確保するために
県営ダムも作られています。
早明浦ダムに水を全て依存しているわけじゃありません。


そして竣工式を終えて今はサーチャージ水位達成を待つ
小豆島の新内海ダムのお話も登場しました。
サーチャージ水位になったらみんなで見に行きたいですね。

そして最後に出ましたっ!!

うどん県のうどん用水疑惑を晴らすための科学的資料。

うどんはお店だけではなく各家庭でもゆでられますから
うどんにどれだけ水を使ったかというのは実際のところ算出するのは困難です。
家庭では水道水ですが古くからお店をやっているところなどでは地下水使用もあるようです。

という事で各方面からまずうどん屋がどれくらいあるのかを調査
これでも700店1000店まで調査方法によってばらつきがありました。
製麺所は除くとかいろいろ条件がややこしい。

うどん県のうどん屋さんにアンケートを実施したり
ゆで汁による富栄養化面での調査から下水方面で調査をしたり
色々な調査結果を勘案して
香川用水に占めるうどんのための使用水量を最大で計算した結果がこれです。

最大で考えても香川用水の3%でした。

やった!!
科学的にうどん用水疑惑を晴らしたぞっ!!

という意見がある一方
店舗当たり1日8tって多くないか??
という意見もあり
同様の調査を豚骨ラーメンの本場とか
そばで有名なそば屋集積地で行うとか
他の麺類のエリアと比較しないと
これが多いのか少ないのか解明できないなーという
さらに深い疑問が残ったのでした。