ダムアワード2013 ダム大賞
日吉ダムで授与式♪ その4
インフォギャラリーを進んでコンジットゲート室へ。
ヘルメット持参者はマイヘルメットを被り
そうでないものは配給ヘルメットをかぶって入れて頂く。
ゲートの横の開度ゲージをじっと見つめる。
「この間の18号の時にはこれって全開にしたんですか」
500m3/s放流は日吉ダムの計画最大放流量です。
全開で対応したのかという疑問。
「いえ、500m3/sになるように調整しました。
相当開きましたが全開ではありません」
コンジットゲート自体はもう少し吐く能力あるようです。
でも水位によって同じ開度でも水の出る量は変わりますので
あの但し書き操作に移行しての504m3/sの横引き1時間は
その量が出るようにきっちりこのゲートはカットを続けていたのです。
カッコいいなー。
やっぱりコンジットゲートは洪水調節の花だよなー。
ゲート室を見た後は監査廊に移動。
そこで目にしたものは景気よく流れる堤内水。
日吉ダムはRCD工法で造られています。
RCDで作ろうがブロック柱状工法で造ろうがコンクリートには継ぎ目が必要。
その継ぎ目からある程度の漏水があるのはデフォルトです。
漏水がどんどん増えていったりしたら問題ですが
管理してからずっと測定されていますので
一年を通して、“このシーズンにはこれくらい”という目安の量があります。
その範囲内であれば何ら問題ありません。
「割と多いですね〜」
「漏水は冬場に増えるんですよ」
「コンクリートが冷えて縮むからですか」
「はい。なので夏は殆ど出なかったりします」
「ではここに1mくらいの落差をつけてクロスフロー水車を置いて
堤体内漏水発電とかダメでしょうか」
アホなことを口にして笑われるなど。
次に来たのはクレストゲートのレベルです。
普段は入れないクレストゲートの前に架かっている
屋根つき管理橋に初めて入らせてもらいました。
ガラスの映り込みにデジイチのユーザーが四苦八苦しているのを尻目に
こういう時はガラスべた付けできるコンデジが有利なんだな〜♪と
コンデジで撮る。
下流側も撮る。
雪がどんどんひどくなってきています。
そして傍まで行っていいよという事で
みんな大喜びで向かうクレストゲートのアーム付け根。
ここまでお近づきに♪
しかし寒い。凍る。冷えて痛い。
どういうところにいるかというと↑で示した場所にいます。
T1318では
これ以上貯め見まなくてはならないなら
クレストゲートを上げなくては貯留できない
日吉ダムの設計洪水位まで使う覚悟で洪水調節に挑んでくれました。
しかしコンジットゲートだけで吐き切りました。
このクレストゲートはただひたすら
自分を超えていくかもしれない高さまで上がった水を
しっかりと踏ん張って支え続けてくれていたのです。
ありがとう。クレストゲート。