新津油田 見学 その1

2022/6/1 更新


新潟県の新津油田金津鉱跡にやってきました。
新潟市秋葉区にある花と緑と石油の里という公園です。

以前から来たいと思っていた国内最大の油田です。
九州か北海道で炭鉱の史跡をしっかり見学したいという気持ちと同じくらい
新潟の油田を見に行きたいと狙っていて、やっと実現しました。

近代化産業遺産、国指定史跡だけでなくここにある設備のいくつかは
機械遺産にも登録されています。


新潟入りしてからずっと暴風雨でコテンパンにやられていたのですが
この場所についた時は運よく雨もやみ、晴れ間が少しだけ覗いていました。


屋外展示物にはもれなく頑丈な柱の屋根が付けられていました。
雪対策と思われます。


最初に足を止めたのはこれ。
ポンピングパワーの模型です。


ポンピングパワーというのは
石油をくみ上げるポンプを動かす動力装置の事です。

偏心円盤をいくつも組み合わせて少ない力で効果的に
複数台の油井ポンプを動かすことができます。

とりあえず現地に来てハンドルを回してほしいです。
模型を見れば一目瞭然。


堰きつの採掘に使われる色々な機械がたくさん展示されています。
この複雑なハンドルだらけの物はクリスマスツリーと説明板に記されています。
深い場所にあり、圧力が高い油田で、自噴するようなところで
設置される坑口装置という事です。
ここ、金津鉱では使われていなかったものだそうです。


暗くならないうちに急いでいかねばと案内標識に従って山に入ります。
いや、普通の遊歩道ですが。

ダムイベントの度にありがたいコメントをくださる
橋にとても詳しい磯部様からポンピングパワーを是非見てくださいと
おススメを頂いていたのでわくわく。


ポンピングパワーまでの道のりでは採掘井戸がいくつも現れます。


これらの油井のポンプの動力を担っていたところを目指しているわけです。


遊歩道にはこんな風に案内表記がばっちり。
でもアルファベットと数字で井戸の名前が示されているので
その名前の由来が気になったりして意識が散漫になる。


寄り道していたら時間がなくなるのでとにかく山を登って下って
明るいうちにポンピングパワーへたどり着かねばと気持ちが焦ってます。
ここはC14号井だったかな…C16号井だったかな…。


転ばないように上って下ってやっと到着しました。
ポンピングパワー1号機♪


説明板です。
「二段式ナショナルポンピングパワー1号機」


「ポンピングパワーは、小さな力をテコの原理で大きな力に換え、各石油
井戸のポンプにつながった引張線に往復運動を伝えることで石油井戸の
ポンプを動かす動力装置です。引張線の長さは200〜300mもありました。」

「金津油田では、この装置で6台の継転機を使い55の石油井戸で原油を
くみ上げていました。この二段式ナショナルポンピングパワー1号機は、当時の
システムがそのまま残っている貴重な設備です。1996年(平成8年)まで
動いていました。」

ホントに最近まで働いていた動力装置なのです。
鉱山関係の設備や機械はほんとに貴重なものが多いから
間近で見られるのがホントに嬉しいです。


ポンピングパワーの建屋に入ります。