東横堀川閘門 その5
12月に入り文献を調べていましたが
これだというものにヒットしないので
お忙しい時に申し訳ないと思いつつ
東横堀川水門管理棟にお電話させてもらいました。
「突然の電話ですいません。先日、東横堀川閘門を見に行ったんですが
大阪市様のHPで書かれている図を拝見しましたら
マイターゲートのある南側が上流と書かれていたので
どうして大川のある北側が下流になるんだろうかと理解できなくて
教えていただけないかと…」
「はい。東横堀川の上流は道頓堀川との分岐点になるんです。
地図で見ると直角に曲がっているところがあると思います。
橋で言うと下大和橋と上大和橋の間です。」
「えっ!?」
「淀川の川の流れを考えると
大川から土佐堀川、木津川と流れていくので
大川の方が上流と思われるのも無理はないです。」
「東横堀川はどうして南側が上流なのですか?
運河というか人工河川、堀だからですか?」

「昔、道頓堀川はもっと東に伸びていたんですよ。
東横堀川はその途中から繋がっていましたので。
なので道頓堀川の上流は東ですので
そこに繋がる東横堀川も上流を同じように考えた結果
南側が上流になったのです。」
「なーんーとー!!
そんな歴史的な謂れがあっての上下流設定だったんですかーっ♪」
「ただ、やっぱり普通は上下流が反対だと思ってしまうので
工事の時なんかは右岸左岸を含めて説明にはかなり注意しますね。」
「(ぷぷっ)あ、ありそうなお話ですねっ」
お電話でお話を伺って確認したいところがいくつも増えてきました。
見学が可能とお聞きしたのでお願いをして家を飛び出しました。

大阪メトロ堺筋線・日本橋駅です。
周辺地図発見。
ちなみに上が東になってます。

駅からすぐ阪神高速の下で川が直角に曲がっているところがあります。
阪神高速の道頓堀出口を降りてすぐ右折する時に渡るポイント。
ほんとに数え切れないほど通っているこの橋の横が
東横堀川と道頓堀川の起点だったとは。

まず道頓堀川の最上流の橋、下大和橋に到着。
架け替えがあったらしく古い橋の親柱がちゃんと保存されていました。

道頓堀川を示す看板と下大和橋の謂れが記された石碑。

道頓堀リバープレイスのにぎわいも
日本橋を超えて東側のここまでは来ていません。
ほんとに戎橋周辺に集中なので。

下大和橋から直角に曲がっているところをズームしてみると
きちんと表記がありました。
東横堀川と道頓堀川の起点です。

上大和橋のほうに移動しました。

直角に曲がった起点です。

ズームで撮影。
最上流部。

道頓堀リバープレイスと同じ高さで
ここまで公園、遊歩道として整備されているんですが
最近のマナーの悪い飛び込みや公序良俗に反する人に悩まされていて
整備したのに解放できないというのは悲しいです。
1985年の阪神タイガース優勝の時に飛び込みが多発し
カーネルサンダース人形が戎橋から投げ込まれたりしまして
慶事の度に悪乗りして飛び込む悪しき文化がはびこってしまいました。
ハロウィーンの渋谷スクランブル交差点と同じでただの迷惑。
こういうのは賑わいじゃない。

道頓堀川は4カ年計画で浚渫も終わり70cmも積もっていたヘドロは
木津川から道頓堀川、東横堀川、土佐堀川までの区間できっちりと取り除かれ
代わりに川底には清潔な真砂土が敷き詰められ水質も驚くほどきれいになったそうです。
お天気の良い日が差し込んだときには川底が見えるほどになりました。
大阪は地盤がとてもとても弱いので周辺の建物の安定のためにも耐震のためにも
取りっぱなしは良くないという事で計算して浚渫の後に真砂土を投入しているとか。
この研究論文読みたいなー。

水質は同じようにとても良くなっているのに
ずーーーっと阪神高速の下なので
お陽様が当らなくて水質がよくなっていることを
目で確認しづらい東横堀川は少し損しているかも。
◆ ◆

堺筋線で北浜駅に移動してきました。
まず高麗橋に向かうとサブマージブル・ラジアルゲートは沈んでいました。
沈んでいるときはこんな風なんですね。

東横堀川水門管理棟に到着しました。
ぴんぽーん♪
電話で楽しい説明をくださった方がご案内してくださり
中で更に詳しい説明をしていただけることに。

パンフレットに図面で設備概要を教えていただくと同時に
まず理解しなくてはならないのは大阪市の川の流れ。
「この地図で色分けしてありますが水色に塗ってあるのは国管理河川です」
「はい。淀川と大和川」
「紫色に塗っているのが大阪市管理河川です。14本しかありませんが」
「はいっ!?大阪市様が管理されているのですか」
「緑色に塗っているところが大阪府管理河川です」
「し、知りませんでした。道頓堀川と東横堀川は大阪市管理河川だったんですねっ…」
いきなり勉強不足が露呈しました。
さすが大阪市、持っている歴史が違う。

観光船がひっきりなしに行き交うようになった道頓堀川。
一番の人出は当然、天神祭の船渡御ですが
通年、観光船が本当に増えました。
東横堀川の方ではまだ少ないですが
道頓堀川はすごい数です。
そして道頓堀川にもサブマージブル・ラジアルゲートを装備した
道頓堀川水門があります。
こちらは日立造船様の作品らしい。
「通るのはほぼ、観光船ですが年間に15000隻も使用しています。
数でいえばギネスに載ってもいいくらいだと思うんですが・・・」
「15000隻というのが船の交通量としてどのくらいなのか
ピンと来なくてすいません…。
で、でも、大阪に万博来るし、これ以上増えたら渋滞が発生しますよね」
「たくさんの観光船が安全に運航できるように水位管理をしっかりしなくてはならないし
水質も悪くならないように水門操作で綺麗な水が流れるように工夫していますよ」
賑わいは喜ばしいことなんでしょうけど
管理する皆様はほんとに大変。
ダムも水門も河川も道路も同じですね。