撤去の後で 5


移築されて美しい姿を残す事になったムーセ旧居。
その向こうにあった大屋根の代わりに今あるのはモルタルで固められた山腹の段。


桜が残る川沿いの道。
カメラを手に訪れる人は私以外にも多くいらっしゃいました。

いつか

ここに選鉱場の姿を撮り続けていた人が集まって
思い出と写真を交換できる場所が出来たら素敵だろうと
そんな事を思いながら私もカメラを構えます。

 


国道が付け替えられたら、今、立っているこのバス停の前も旧道になります。

シックナー
インクライン
山腹の段、選鉱場跡
異人館

これだけでも残りました。

それを今は喜ぶべきなのかもしれません。

痕跡を感じ取れないほどに風景から完全に消去されてしまった
完全な更地になるまで撤去工事が行われた遺構もあります。
大屋根はなくなったけれどここに在った建物を思い起こす事はまだ出来ます。


でもまだあの大屋根があるときの姿が目に焼きついています。
そして比べてしまうのです。


山腹の段には柵がつけられていました。
各フロアにつけられていました。
ただの治山工事で固めたのなら柵など不要なはずです。

いつかここに人が上がれるようにとつけられた柵だと信じます。
シックナーの工事が終わり
国道の付け替え工事が終わり
産業遺構として公開される日の為につけられた柵だと私は信じています。
 

又来ます

白いタンポポの種を集めて

 

 

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