犬島 晩秋の朝 その7


今はもう生産される事も無いカラミ煉瓦。


カラミ煉瓦は現在、製造販売されているどの資材とも違う
重みと深みがあります。

数年前から爆発的なガーデニングブームが訪れた時に
ガーデンには線路の枕木が良いという話があった為に
それまで放置されていたあちこちの廃線から枕木が掘り返され
高額で売られていきました。

木製の枕木など本当に少なくなっているわけですから争奪戦が
繰り広げられたようです。
よく出入りしている花屋のオーナーのガーデンに枕木が敷き詰め
られているのですが「これだけの本数を揃えるのに本当に苦労した」
と仰っていたのに吃驚した事があります。

ふとした事で捨てられている物に付加価値がつく事があります。
ここのカラミ煉瓦もここから撤去されてしまうとしたらそんな風に
欲しがる人が現れるのかもしれませんが、いかんせん知名度が
低すぎるカラミ煉瓦です。


もうすぐこの遺構の一部だけを残して殆どが撤去されてしまう。
そう考えると惜しくて仕方がありません。


産業遺構と一体化した美術館。
美術館と一体化した宿泊施設。

ここは遺跡級の建造物ですから妙な生活臭も何も無く
別子銅山・東平地区のような観光開発は可能と思います。


でも遺構を残す率が高ければ高いほど予算がかかるわけですから
どの部分が残されるのか気になって仕方ありません。