旧・志津川発電所 見学 その1

関西在住の方でも、旧・志津川発電所と聞いて、すぐに
“あー、あれかー”と、ピンとくる人は少ないかもしれません。
でも“天ケ瀬ダムの下流のでっかいレンガ造りの建物”
と言えばピンとくる人は割といらっしゃるかもしれません。


京都府にある天ケ瀬ダムは下流から堤体下流面真向きを拝める美しいアーチダムです。


ダムの下流には関西電力の天ケ瀬発電所と旧・志津川発電所があるのです。

旧・志津川発電所はもともと、宇治川電気が建設したものです。
その後、関西電力が引き継ぎ、天ケ瀬ダム建設に伴ってこの発電所に送水していた
大峯堰堤が水没して発電所としての役目を終えました。

そして建物にはニュージェック様が入って
水理実験所として現役で活躍しています。

「建設技術展 2008」でニュージェック様のブースに立ち寄り
お会いした方にこの水理実験所の見学をお願いしたところ
許可をいただくことができました。


という事でやってきました。

普段は怒られないかな〜とちらちら覗くだけだったこの建物に
入れていただくことができるんです♪


天ケ瀬ダム下流に架かる橋から見たところ。

とにかく、でっかいんです。
地上2階・地下1階(水車室)だけど
1フロアの天井の高さが普通の2階分くらいあるので。


川面に開いたこの部分。
放流水路管が見えています。

水車を回した水がここからどーん!!と出ていたんだと思うと
今はどんな風になっているのか凄く気になります。


これは2009年の2月に天ケ瀬ダム見学に来た時に撮った写真です。
左岸の道路から建物と敷地を見た所。

建物のダム側には巨大な模型が造られています。

これは水理模型実験という物で
実際の地形の何分の一かのスケールで模型を造り
水を流して計画どおりに水がコントロールできているか
どうすれば水を安全に流すことができるのか
どんな設備があればよいのか
設計に無理はないか
など、様々なデータを収集するために造られるものです。


その時に天ケ瀬ダムの天端から見た模型実験の様子。
ひとつのダムでもこんな風に凄い大きさの模型を作るんですね。
大変な作業。