向之倉 訪問記  その3

間取り確認をしたかったのですがこの崩れっぷりはひどいです。
柱を見れば間取りはわかりますから外から眺めます。

近畿地方で最も多かった整形四間取りというものは
上から見ると『田』の字型に居室が分けられているものです。
その土地の特性に合わせ間取りは異なるものなのです。
急傾斜地に家屋を建てるときにはどうしても細長くなります。

 

余呉型・四間取りとは  ↓ こんな形です。

覗き込んだ所は台所場でした。
地方によって「カマヤ」とか「ドマ」「ニワ」「ダイドコバ」
などと呼び名と使い方が変わりますが、要はキッチンです。

この向之倉集落は丁度間取りでいうところの分水嶺辺りにあります。
整形四間取りと余呉型・四間取りの分水嶺です。
豪雪地帯ならではの屋根続きの構造を見ると余呉型の変形かと思いました。

立派なお宅だったのだと思います。
崩れる前のこの門はきっと風情があった事でしょう。

集落内の細い道は石垣で縁取られているので
迷わずに進む事が出来ます。

少し進んだ先に物凄く壊れた土蔵がありました。
真っ二つというか...普通はこういう風に崩れないだろうと..。
全て雪のせいでしよう。