旧・神崎ホフマン式輪窯 その1

「国の文化財」と聞けば、それはきっと、
とても大切にされているという印象があります。

なのに、国の登録有形文化財に指定されていながら
倒壊の危機に瀕していて、崩れるに任せて
放置されている産業遺構があると耳にしました。

赤煉瓦の建物が立ち並ぶ、軍港・舞鶴。
そのはずれにある『神崎ホフマン式輪窯』がそれです。

煉瓦を大量に作る為に炉の火を落とさずに連続して
焼きつづけられるというリング型トンネルの窯なのです。
1858年にドイツでF・ホフマンが発明した事から
この名がつけられています。

神崎という地名を頼りに舞鶴市街から進んできました。
うろうろしているうちに、視界にぽつんと煙突が見えました。

神崎ホフマン式輪窯は企業の私有地にあると聞いています。
それらしき道を見つけてとことこ進むと門扉がでてきました。

間違い在りません。これがホフマン式輪窯の煙突です。
( お?...これって傾いていないか?)
なにやら話に聞くより危険な状態になっている様子です。
土管をくぐっておそばに伺います。

.....これがここで一番大きい煙突、高さ24mの主煙突です。
はっきり言いますが、傾いています。

大煙突の下に小煙突がいくつか残っていますが
いずれも傾いたり倒壊したりしています。