アドベンチャーランド中竜 その1

福井県大野郡和泉村にあった中竜鉱山

亜鉛を主に採掘していた鉱山です。

中竜鉱山で採掘された鉱石はこの場所で選鉱行程を経て
岐阜県の神岡などの精錬所に送られていました。

閉山したのは昭和62年です。

昭和47年にトラックレスマイニングを導入していた為
坑道内に大型の車で入る事ができる近代鉱山でした。
 

閉山後、バスが入る事もできるその坑道を使い
鉱山テーマパークとして始まったのがアドベンチャーランド中竜です。


何度も通った県道174号線。

この道は中竜鉱山の選鉱場まで続いています。
その先にも道はありますが未舗装で行き止まりになります。
 


2006年6月
中竜鉱山の選鉱場は取り壊されました。
2006年4月12日から8月31日までかけてこの場所を整地する工事が始まったのです。


選鉱場本体の解体は6月の5日から24日というわずかな期間で行われました。
解体日程の最後の日に朝訪れた自分は言葉を失いました。

コンベアパイプも
スノーシェッドも
書庫も

何もかもが消えうせそこには瓦礫しか残っていませんでした。

 


選鉱場が撤去された日もアドベンチャーランド中竜は営業していました。

アドベンチャーランド中竜は日本亜鉛鉱業から
坑道という 、場所の提供を受けていましたが、会社は別でした。
当時の事を知る鉱山マンはここに一人だけだったと知ったのは
アドベンチャーランド中竜が今年限りで閉園するという話を耳にした後でした。


アドベンチャーランド中竜から近い道の駅・九頭竜。
JR越美北線の終点、九頭竜駅とR158の接点でもあります。


ここには地元の観光紹介としてアドベンチャーランド中竜のポスターやチラシがおいてありました。


自然に恵まれた和泉村。
昭和31年に上穴馬村と下穴馬村が合併してできた村です。
村が出来て50年目の平成17年、大野市に編入されました。

アドベンチャーランド中竜は和泉村の大切な観光資源でした。


パンフレットの棚にメッセージがありました。

今年最後の

今年で最後の

いつも冬季は積雪の為に休園していたアドベンチャーランド中竜です。
遅い春の訪れと共に雪がまだたくさん残る中、営業を始めていました。

今度の春に
根雪が残る頃に咲き始める桜の頃に

アドベンチャーランドが冬の眠りから起きる事はないのです。

next